先日のダービーで見事な走りを見せ、81代日本ダービー馬に輝いた
ワンアンドオンリー。
そのワンアンドオンリーに来年夢のある海外遠征プランが浮上したことを、この度スポーツニッポンを始めとする各競馬マスコミが報じた。
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キングジョージで父ハーツクライの雪辱を果たす
◆ワンアンド 秋は神戸新聞杯から菊 英G1挑戦も視野に / スポーツニッポン
オーナーとの協議で、英G1キングジョージ6世&クイーンエリザベスS挑戦も視野に入れているが「中途半端な状態では挑めない。すべては秋の結果次第です」と話した。同師はワンアンドの父ハーツクライで、06年同レース3着。「リベンジできたら最高だね」と夢を膨らませていた。
先日のダービーを強い競馬で快勝したワンアンドオンリーだが、秋は国内のレースに専念し、神戸新聞杯から菊花賞という王道の路線が予定されているとの事。
そして秋の結果次第ではあるが、来年はイギリスのキングジョージ6世&クイーンエリザベスS(英GⅠ)参戦も、1つのプランとして予定されているようだ。これは実現すればロマンを感じる挑戦になるね。
引用した文にあるように、ワンアンドオンリーの父であるハーツクライは2006年の同レースに参戦し、直線一旦先頭に立つも、ゴール前で失速し僅差の3着と敗れた。
この年のキングジョージは少頭数ながらもレベルが高く、その前の年の凱旋門賞馬ハリケーンランや、同年のドバイWC覇者エレクトロキューショニストが参戦。
ドバイシーマクラシックを圧勝したハーツクライと共に3強対決と呼ばれ、レース前から大いに盛り上がっていたことを今でも良く覚えている。
実際3強と呼ばれた3頭で上位を独占(勝ったのはハリケーンラン)を独占し、現地でも名勝負と謳われたキングジョージだったが、いくら健闘を称えられても3着は3着。橋口師としても一定の満足感と共に、拭い切れぬ悔しさが残ったことは容易に想像できる。
そのキングジョージにハーツクライの息子で挑み、父の無念を晴らすことが出来たら・・・。ブラッドスポーツと呼ばれる競馬において、これほどロマンを感じる出来事もそうないのではなかろうか。
凱旋門賞制覇よりも厳しい挑戦
現実的な話をすれば、相当厳しい競馬になることは容易に想像できる。
イギリス競馬といえば、タフな競馬で知られる欧州の競馬の中でも、もっともタフで馬に厳しい競馬を強いられることで有名。正直凱旋門賞を勝つよりも、イギリスの主要中長距離GⅠを勝つことの方が難しいのでは?とすら思うぐらいだ。
キングジョージといえば過去にも何頭もの日本馬が挑んでいるが、まともに勝負になったのはそれこそハーツクライのみ。アスコット競馬場はイギリスの中でもタフな部類に入る競馬場なので、余計に好走は難しいだろう。
実際ワンアンドオンリーが挑戦することになれば、かなり厳しい競馬になることは間違いないだろう。惨敗する可能性だって決して低くは無い。
現実的な視線でモノを語れば、厳しい戦いが待ち構えているキングジョージなどには参戦せず、比較的手薄な、それでいて格の有る海外のレースを物色し参戦するのが賢いやり方だと思う。
でもね・・・。たまにはこういった夢を追う、ロマンを追う遠征も有ってもいいんじゃないか?最近はそう思うようになってきた。
調教師として最後の一年に夢を追う
今年悲願のダービー制覇を成し遂げた橋口師も、再来年の2月には定年を迎え調教師から引退することになる。
実質的に来年は調教師として最後の1年、ラストイヤーとなるわけだ。
その最後の年に、自身の夢をかなえてくれた運命の馬で、最後の忘れ物を取りにいけたら・・・。これほど競馬のロマンを感じる挑戦もないだろう。
まだ1年以上先のことなので、実際にどうなるかは分からない。でも何とか順調にコトが運び、この夢のあるプランが現実のものになって欲しいと、いまは強く願っている。
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