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ゴールドシップが気難しい馬というのは関係者・メディアの作り上げた虚像!?AJCCの敗因を分析しつつ、ゴールドシップの本当の姿を考えてみた



 現役屈指の強豪馬ゴールドシップ。

 そのゴールドシップが「元気が良すぎるから」という理由で、先週GⅡのアメリカジョッキークラブカップ(以降AJCC)に出走。

 58キロの斤量を背負わされているとはいえ、得意としている中山コースでこの相手によもや不覚は取らないだろうと思われたが・・・。

 結果は同馬にとって大敗とも言える7着。予想外の敗戦を喫することになった。

 その敗因について今色々と議論が交わされているが、果たして本当のところはどうなのだろうか?筆者なりに分析してみたい。


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取り沙汰される3つの敗因

 ゴールドシップの敗因について議論されている内容をまとめると、だいたい次の3つになるようだ。

  1、気難しいゴールドシップが真面目に走らなかった。
  2、ゴールドシップ自身の衰え。
  3、ゴールドシップの位置取りが後ろ過ぎた。

 今回はこの取り沙汰されている3つの敗因の内、どれが当て嵌まるのか?

 1つずつ検証していきたいと思う。

敗因は気難しさ?

 父ステイゴールド×母父メジロマックイーンという配合は精度の高いニックスとしてよく知られている。

 と同時に、ちょっとした狂気みたいなモノも孕んでおり、この配合の成功馬であるドリームジャーニー・オルフェーヴル兄弟も、非常に高い能力と同時にかなりの気難しさを見せていた。

 ゴールドシップにもその狂気なようなモノは受け継がれており、普段は運動時に担当の厩務員を引きずり回すような、大暴れを見せたりすることもあるらしい。

 また昨年の春の天皇賞でのゲート内の大暴れなどは、競馬ファンの記憶に新しいところだろう。

 そのようなゴールドシップだけに、「今回の凡走は気難しさが面に出た結果では?」と真っ先にファンが考えてしまうのもある意味仕方ない。

 またその考えを裏づけするように、レース後岩田騎手が「反応がイマイチだった。外々を回されて馬が嫌気を刺したのかも・・・」とコメントしたから、俄然この説は勢いを増した。

 果たしてこの説は敗因として本当に正しいのだろうか?

 ・・・残念ながら、個人的には間違っていると思っている。

 今回ゴールドシップはレース後半、最後の3ハロンで34秒4という脚を使っている(公式発表より)。

 元々ゴールドシップという馬は上がりの速い競馬は得意としていない。レースの公式上がりが35秒や36秒といった、瞬発力よりも持久力を問われる流れにおいて、無類の強さを発揮し続けてきた馬だ。

 また今回のゴールドシップの状態に関しては、さすがに目一杯に仕上げてきた有馬記念と比べると全体的に緩さが出ていた印象で、前走よりも若干劣る状態だったと思う。

 そしてこの冬の中山競馬場の芝についてだが、例年に比べ比較的良い馬場状態が維持できたとはいえ、今回AJCCが行われたのは2ヶ月間開催が行われた最終週。

 冬場の中山最終週の芝中長距離戦で上がり33秒台を繰り出すのは、それこそディープインパクト・クラスの馬じゃないと至難の技だろう。

 そのような条件が揃っていたAJCCにおいて、上がり34秒4の脚を使ったゴールドシップが気難しさを見せて真面目に走らなかったという説は、正直賛成できるものではない。

 また今回計測した34秒4という数字も、ゴールドシップがキッチリ600m走って計測されたものではないということを、ちゃんと考慮する必要がある。

 今回ゴールドシップはレース中、常に内ラチから4頭分ぐらい外を走っていた。実際には内ラチ沿いを走った馬より最後の600m区間だけでも10~20m、若しくはそれ以上の距離を余分に走っていただろう。

 大体サラブレッドは100mを6秒前後で走る。ラストスパート中の馬だと大体5秒前半から半ばぐらいだろうか。これは単純な計算だが、仮にゴールドシップが10m他馬よりも余分に走ったとしたら、内ラチ沿いをロス無く通った馬よりも0秒5ほど余計に上がりが掛かっている寸法になる訳だ。

 今回内ラチ沿いをキッチリと回って来た馬といえば、勝ち馬のクリールカイザーや6着のフラガラッハなどが当て嵌まるが、クリールカイザーの計測した上がりが34秒4。フラガラッハが計測した上がりは34秒1である。

 もしゴールドシップが彼らのようにロスの無い競馬を出来ていれば、公式計測よりも0秒5ほど速い33秒9という非常に速い上がりを計測していた可能性が高い訳で、そのような脚を真面目に走らなかった馬が発揮出来るものなのだろうか?

 私はそうは思わない。岩田騎手の指示に従い真面目に走ったからこそ、これだけの脚を使えたのだと思っている。

ゴールドシップは衰えたのか?

 次にゴールドシップが衰え始めたのではないか?という説について考えよう。

 結論から言えば、上記で記したようにレース中しっかりとした脚力を発揮しており、また有馬記念と比べてもそうパフォーマンスを落としていない様に思えるので、衰えてはいないと断言できると思っている。

 ただゴールドシップという馬は、一般的なステイヤーのイメージと異なり2歳の早い時期から活躍してきた。

 2歳の夏にデビュー勝ち。その後すぐに札幌2歳SやラジオNIKKEI杯2歳Sで勝ち負けを演じ、翌年は皐月賞、菊花賞、有馬記念とGⅠ3勝を記録。

 その後もちょっとしたスランプは有ったものの、大きな怪我も無く順調に走り続け、6歳のこの時期までタイトルを積み重ねてきた姿は『無事是名馬』を体現するもので、これだけでも規格外の名馬といえるだろう。

 ただゴールドシップと言えども生身のサラブレッドには違いなく、今後蓄積されたダメージが一気に吹き出る可能性は決して小さくは無い。その時、急激にパフォーマンスを落としてしまう可能性は充分あるのではないだろうか。

 現時点ではまだ衰えてはいないと断言できる。しかし今後も今のパフォーマンスを維持できるとは限らない。

 ゴールドシップに関しては今後一戦一戦が大事になっていく筈で、そのレースごとにしっかりと内容を精査しなければならないと思っている。

ゴールドシップの位置取りが後ろ過ぎた

 最後にゴールドシップの位置取りが後ろ過ぎた為に敗れたのではないか?という説についてだが、ここまで読んで頂いた方にはお察しの通り、私もゴールドシップの敗因は位置取りにあると思う。

 先に記した【敗因は気難しさ?】の項目に有るように、ゴールドシップ自身はレースのラスト600mでしっかりとした末脚を使っている。

 それでいて勝ち馬のクリールカイザーよりも0秒5差の7着に敗れてしまったのだから、これはもうラストスパートを掛ける区間まで岩田騎手のレース運びが、非常に拙かったとしか説明がつかない。

 岩田騎手のレース運びが拙かったことを証明する上で、同じように不向きなスローな流れの中で後方から競馬を進めたものの、結果として3着と好走した前走有馬記念との違いを指摘したい。

 今回のAJCCと前走の有馬記念。この2つのレースにおいてゴールドシップのレース振りにおける最大の違いは、残り800m地点からの岩田騎手の動きだろう。

 2つのレースの全周パトロールVTRを見比べてもらえば一目瞭然だが、有馬記念の時は残り800m付近から一気にスパートを開始し、ガンガンスピードを乗せて行っている。

 それに比べて今回のAJCCではその付近では全く動かずに、ペースが一気に速くなった残り600m付近からようやく追い出しを開始している。

 岩田騎手はレース後、「勝負どころでモタモタしてしまった」とコメントしているが、大飛びで加速するまでに時間の掛かるゴールドシップの追い出しを、瞬発力に秀でる他の馬たちと同じタイミングまで遅らせたら、それはモタモタしているように感じるのも当然だろう。

 実際この600mから400m区間は公式で11秒4というかなり速いラップを記録している。全てがコーナーであるこの区間でこの流れの中、外々を回ってポジションを一気に押し上げられる馬など、それこそディープインパクトやオルフェーヴルぐらいしかいないのでは無いだろうか?

 これはもう岩田騎手の完全な失策、失敗騎乗と言わざるを得ない。

 それでもゴールドシップはゴールドシップなりに加速を続け、直線では最後まで伸び続けて7着で入線。仕掛け遅れから4コーナーでは置かれ気味になっていただけに、良く盛り返したと言えるだろう。

 手綱を取った鞍上は不甲斐なかったが、馬は現役トップホースとしての意地を見せてくれたのではないかと思っている。

実像とは掛け離れているゴールドシップのイメージ

 今回のレース後の喧騒を眺めていて思ったことは、「ゴールドシップは可哀想な馬だな・・・」と言うことだ。

 気難しくて好走・凡走の波が激しいと言われているゴールドシップだが、そのキャリアの中で気難しさが原因で凡走したレースなど、強いて言えば昨春の天皇賞ぐらいしか無いのではなかろうか?

 ここまでゴールドシップが馬券圏外に敗れているレースは7戦あるが、ダービーや2013年の春の天皇賞、そして同年の京都大賞典は同馬が苦手としている高速馬場での決着。

 また同じ年のジャパンカップは馬場状態以前に出来がかなり悪かったのが敗因で、続く有馬記念でも復調途上だった為に3着とは言え、オルフェーヴルに大差を付けられてしまった。

 また件の昨春の天皇賞にしても、ゲートで大暴れをして出遅れはしたものの、レース自体は真面目に走り7着と格好は付けている。

 凱旋門賞なんかは馬がどうこう以前に、手綱をとった横山典弘騎手が無理をさせなかったのが敗因で、そもそもレースに影響を及ぼすほど気難しい馬が、こんなにコンスタントに結果を出せる訳が無いと思うのだ。

 こういうイメージが付いてしまった最大の要因は、やはり陣営とメディアにあると思う。陣営にしてもメディアにしても、レースの敗因を気性ということにしてしまえば、対外的にこれほど楽なことはないからだ。

 騎手・調教師サイドにしてみれば、敗因を気性面ということにすれば少なくとも馬主から一方的に責任を追及されることは無い。今の時代は馬主の力が強いので、ちょっとでも自分に非があると表明しようものなら責任を追求され、不利益を被る可能性が高いからだ。

 またメディア側にしてみれば、時間的に制約のある中レースを詳細に分析する必要が無くなり、その分リソースを他に振り分けることが出来るという利点があるだろう。

 それに今のメディアは大部分が競馬関係者の御用記者状態なので、実は分かっていても関係者に不利になることは書けないという事情もあるのだと思う。

 結果的にそれら関係者・メディアの発言を鵜呑みにするしかない競馬ファンの間で、誤ったイメージによるゴールドシップ像が形成されてしまう結果となった。

 これはゴールドシップにとって不幸な出来事ではないだろうか?

 いつも実は一生懸命走っているのに、不真面目だと思われているゴールドシップ。愛すべき芦毛の名優の真の姿が、1人でも多くのファンに伝わることを願ってやまない。

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[ 2015/01/27 21:00 ] レース回顧 | TB(-) | CM(-)


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