昨年の有馬記念を制し、惜しまれつつ引退した名牝ジェンティルドンナ。
その名牝の全弟として大きな注目を集めるレゲンデが、先週日曜のの京都競馬6Rでデビュー。その注目から当然の様に1番人気に支持されるも、その期待に押し潰される事なく、見事先頭でゴール坂を駆け抜けた。
名牝の弟は名馬の可能性を秘めているのか?レゲンデのデビュー戦と今後について考えてみたい。
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偉大な姉と比べるにはまだまだ
ジェンティルドンナに良く似た馬体
パドックでは一目見た印象は、「ジェンティルドンナにそっくりだな」というもの。勿論細かい部分で姉とは異なるところはあるのだが、全体的なシルエットというか雰囲気は本当にそっくりだった。
ただレゲンデは牡馬ということもあり、筋肉の質自体は姉より若干硬めだっただろうか。新馬とは思えないぐらいスッキリしていたのもあり、筋肉の筋が濃く入っていたと思う。
そう、とにかく新馬とは思えないぐらいに仕上がっていたのが1番印象に映った。追い切りで格上馬と互角の動きをしているとは聞いていたが、馬を見て思わず納得した。
名牝の下という注目度の高い馬。オーナーの期待も高いということで、いつも以上にしっかりと仕上げてきたのだろう。パドック全体を見回した時に、「この馬体でこの仕上がりならまず負けないだろう」と確信したが、逆に次走以降の上積みがあるのか心配になるほど、カリッカリの仕上げだった。
ラスト2ハロンの瞬発力勝負で完勝
レースに関しては完勝だったと言って良いだろう。
背中から腰に掛けてしっかりとしていた事もあり、無難にスタートを決めたレゲンデ。二の足も速くスッと逃げ馬の外2番手といういいポジションを確保する。
パドックで終始チャカチャカしていたように、イレ込むほどではないもののテンションが高かった同馬。そのせいか向こう正面では掛かるまでは行かないものの終始行きたがっており、次走以降折り合いに関しては少し注意して見てみたい。
直線ではスローの上がり勝負という新馬戦特有の流れになったこともあり、逃げ馬を交わすまでに少々骨を折ったが、スピードに乗ってからは一気に先頭に踊り出る。
このレースのラスト2ハロンの公式ラップは11秒5-11秒2となっているが、レゲンデ自身が踏んだラップは恐らく11秒2-11秒2程度ではないだろうか。
この日の京都は時折小雨がパラつく天候で、良馬場といっても下が少々緩いコンディションだった。また最後の100mほどは戸崎騎手も流しており、それを考えると上々の切れだったのではないかと思う。
全体的にスローで総合力を試される展開ではなかったものの、この血統の馬らしい切れは備えている事を確認できたデビュー戦だった。
将来性と適性
これだけの血統の馬だけに、デビュー戦を快勝したとなるとすぐ「クラシックへ!」と言いたくなるが、今のところ姉と比較するような活躍を期待する事は酷だろう。
もちろん素材は間違いなく良いのだが、現状ではクラシック路線で直ぐ通用するほどの実力を備えているとは思えない。500万下なら直ぐ通用するかもしれないが、その上のクラスだと現状では厳しいのではなかろうか。
正直馬が出来上がり過ぎていて大物感が全く感じられないだけに、もう少し馬自身にゆとりが欲しい。あと筋肉がちょっと硬すぎる気もする。ジェンティルドンナのような最上級の筋肉までは望まないが、もう少し弾力は欲しいかな。
馬体から窺える適性だが、基本2000m前後で力を発揮するタイプの馬だろう。マイルからクラシックディスタンスまで幅広くこなすタイプに見え、適性自体は姉のジェンティルドンナに良く似ていると思う。ドナウブルーとは違うタイプだ。
現時点の素材としてはオープンで何とか戦えるかというレベルだが、正直現時点ではまだ決め付けたくない。一度一息入れた上でどう馬体が変化するか?その変化を見てから可能性について考えてみたいというのが正直なところだ。
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