無敗の3歳マイル王誕生! 見事栄冠を呼び込んだ、鞍上の勝負度胸に拍手 ~第17回NHKマイルC(G1)レース回顧~


2012NHKマイルC

【UMAJIN】無敗のマイル王誕生! 秋山騎手と平田師は5年越しの夢を実らす
http://www.uma-jin.net/news/news2012050608.html
6日、東京競馬場で行われた第17回NHKマイルC(GI、芝1600m)は、単勝3.7倍の1番人気に支持されたカレンブラックヒル(牡3、栗東・平田)が好スタートからハナを奪うと、最後まで後続の追撃を凌ぎ切り圧勝。98年エルコンドルパサー以来となる、無敗での戴冠を果たした。勝ち時計は1分34秒5(良)、鞍上は秋山真一郎騎手。

サドンストーム(牡3、栗東・西浦)が立ち遅れる以外は揃ったスタート。内から好発を決めたカレンブラックヒルが先頭に立つと、それにネオヴァンクル(牡3、栗東・音無)とレオンビスティー(牡3、栗東・矢作)が続く。2歳王者アルフレード(牡3、美浦・手塚)は5番手の外をキープし、カレンブラックヒルと人気を分け合ったマウントシャスタ(牡3、栗東・池江)は中団前めを確保。4番人気のジャスタウェイ(牡3、栗東・須貝)は例によって後方からレースを進めた。

カレンブラックヒルが作ったペースは前半3F35秒1。淡々とした流れだったため隊列に大きな動きはなく、そのまま最後の直線へと向いた。

先頭は依然としてカレンブラックヒル。それを追走する17頭も追い出しを始めるが、なかなかその差は縮まらない。結局、終始レースの主導権を握ったカレンブラックヒルが3馬身半のセーフティーリードを奪ったまま、悠々と先頭でゴール板を駆け抜けた。坂上で2番手まで押し上げたアルフレードが2着に残り、クビ差の3着にはクラレント(牡3、栗東・橋口)が入線。なお、マウントシャスタは最後の直線走路でシゲルスダチ(牡3、栗東・西園)の進路を妨害したため、6位入線も失格となっている。

配当は単勝370円、馬連1,480円、馬単2,630円、3連複72,990円、3連単262,580円。勝ったカレンブラックヒルは父ダイワメジャー、母チャールストンハーバー(母父Grindstone)という血統で、鞍上・秋山騎手と平田師はこれがGI初制覇。07年オークスでは同師が管理するベッラレイアに秋山騎手が騎乗し2着に敗れ悔し涙を飲んだが、今回の勝利で5年越しの夢を実らせた。


レース発走直前に、嵐に見舞われた東京競馬場。

この空模様に大荒れの結果も思わず頭をよぎりましたが、終わってみればカレンブラックヒルが1番人気に応える素晴らしい走りを披露。逃げ切ることは至難と言われる東京マイルコースで、堂々たるな逃げ切り勝ちを果たしました。

東京マイルG1で逃げ切ったのは、あの名馬ニッポーテイオー以来の快挙。
この無敗の3歳マイル王は、今後どれほどの高みに達するのでしょうか。その将来が非常に楽しみですね。
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■各馬短評■

1着◎カレンブラックヒル
強い競馬でした。そして驚きの競馬でもありました。前で競馬することは想定されていたものの、まさか逃げの手に打って出るとは・・・。この大舞台で強気な競馬に打って出た秋山騎手の強心臓は、称えられて当然のものだと思います。
基本的に人気上位の馬に逃げられると、勝ち負けを意識している他馬の騎手にとっては絡み辛くなります。ましてや想定外の逃げならば尚更に。何故かと言えば、実力上位の馬に対して競って行けば、その分自分の馬も著しく消耗するからです。ハナから勝負を捨てているラビット的な存在の馬ならいざ知らず、勝負に色気を持っている馬はそんな博打は打てません。だから前半3ハロン35秒1という一見緩い流れの競馬で有っても、カレンブラックヒルは道中他馬に絡まれることも無く、単騎で気分良く逃げることが出来た。そして2着に3馬身半という着差を付け、圧勝することが出来たのでしょう。カレンブラックヒルの能力の高さは勿論素晴らしいものですが、秋山騎手の好判断がこの圧勝劇を呼び込んだと言って良いのではないでしょうか。

2着▲アルフレード
前走のスプリングSでは一敗地に塗れた2歳王者でしたが、しっかりと巻き返してきました。パドックでの気配も目立っていましたし、しっかりと立て直した陣営に、まずは賞賛の拍手を贈りたいと思います。外枠ということもあり、レースでは好位の外側を進む形になりました。直線では馬場の真ん中を伸びてきましたが、勝ち馬の末脚が一枚上手でしたね。元々パワー型の馬で、東京の馬場が合っているとは思えないタイプですから、この2着は力を出し切った上でのモノ。そう考えて良いと思います。この後はダービーも視野にと言われていますが、正直厳しいかな。ダービーは今日以上に軽さを要求されますからね。個人的には、ダートに矛先を向けるのも面白いのではないかと思っていますが・・・。

3着 クラレント
人気薄の同馬の激走に半分は驚き、半分は『やっぱりな・・・』という感想を持ちました。というのも、パドックで良く見えたんですよね。きっちりと造られた引き締まった馬体をしており、それまでは全くノーマークだった同馬が、それ以後気になる存在になりました。で、終わってみれば3着と好走。結局買わなかったわけですけど、こういう時は気になった馬は本当に走りますね(苦笑)人気薄での激走だったわけですが、考えてみればこれだけ走ってもおかしくない条件は揃っていました。そもそも人気薄だった最大の要因は近走のパッとしない成績だったわけですが、デイリー杯以後の敗れたレースはみな敗因が明確でした。東スポ杯はレース前の放馬と道悪、朝日杯は出遅れ、弥生賞は道悪と、まともに走れていませんでしたからね。今回も直前に一雨降りましたが、馬場が極端に悪化するほどのモノではありませんでした。マトモな状態なら充分G1でもやれるだけの能力を持っているということを、今回のレースで示したと思います。

4着☆オリービン
戦前に想定していたよりも後ろの位置取りになりましたが、ジリジリと伸びて4着を確保しましたね。切れ味勝負に不安があった馬で、このコースでどうかと思いましたが、直前の雨と直線での強い向かい風の影響で、極端な切れ味勝負とならなかったことが同馬に味方したと思います。自在性に秀でており総合力の高い馬なので、今後も様々な舞台で活躍してくれるのではないでしょうか。

5着 セイクレットレーヴ
直線に賭ける競馬に徹したわけですが、今回の流れではここまでが精一杯でしたね。4コーナーでは内ラチ沿いにいたのですが、直線では大外に。普段であれば『何故外に?』と非難されるところですが、今回は内にいたら落馬事故に巻き込まれていた可能性が高いだけに、結果オーライといったところでしょうか。しかし何故後ろからの競馬を選択したんでしょうかね?直線だけで一気に差し切れるほどの脚を持っているとは思えなかったのですが・・・。最初から着狙いの競馬だったのかもしれません。

6着☆ジャスタウェイ
馬体重はマイナス8キロ。ギリギリではありましたが、レースには影響なかったと思います。この馬も後ろから。まあ想定どおりの競馬でしたが、この流れでは突き抜けるほどの脚は使えずに6着に終わりました。正直マイルの適性は高くないと思っているので、妥当な結果ではないかと思っています。父ハーツクライの血の通り、中距離以上で真価を発揮するタイプでしょう。そう考えればこの結果は健闘したと言えないことも無く、悲観する必要は無いのではないかと思います。

7着☆ハナズゴール
改めてパドックを見た印象は、華奢ながらも全身バネの固まり。それだけに直前の一雨が痛かったですね。出来ればパンパンの良馬場で走らせてあげたかったです。一頓挫有った上で7着という結果は褒められるものだと思います。またパドックで多少うるさかったので、この消耗が無ければもう少し上の着順もありえたかも。いずれにしろチューリップ賞の走りはフロックではなく、今後が楽しみな1頭でしょう。

16着△モンストール
多少出遅れ気味のスタートから、道中は中団を追走。直線では馬場の真ん中辺りで抜け出すスペースを探していましたが、その時すぐ横でシゲルスダチの落馬事故が発生。横っ飛びで避ける形になり、その後は鞍上が追わずに流してゴール板を通過しました。


■感想■

NHKマイルカップの歴史上、逃げ切った馬はカレンブラックヒルが初めてだそうです。
また古馬を含めても、東京のマイルコースで行われるG1で逃げ切ったのは、1988年の安田記念を逃げ切ったニッポーテイオーしかおらず、逃げ切ることが至難と言われる東京マイルコースで逃げ切ったカレンブラックヒルは、見た目以上に強い馬だと言えるのではないでしょうか。

本文でも触れましたが、今回のカレンブラックヒルの圧勝劇を呼び込んだ大きな要因は、秋山騎手の思い切りの良い好判断に有ると思います。秋山騎手も、東京コースは逃げ切りが決まりにくいという事は充分承知していたでしょう。しかもカレンブラックヒルは堂々の1番人気。並みの騎手ならばリスクを恐れ好位から競馬するのが定石です。しかし秋山騎手は勝つ為にあえてリスクを侵しました。そして博打に見事打ち勝った秋山騎手。さぞかし会心の騎乗だったのではないでしょうか。本当におめでとうございます!と言いたいですね。

また、このレースもう一つの大きな話題と言えば、直線で発生した落馬事故が上げられると思います。

要は直線で行き場が無くなったマウントシャスタが、何とか馬群から抜け出そうと内の空いたスペースに飛び込んだ瞬間、同じくそのスペースを狙っていたシゲルスダチと接触。マウントシャスタの後ろ脚とシゲルスダチの前脚が絡む形になり、バランスを崩したシゲルスダチが前のめりに転倒してしまいました。

マウントシャスタの岩田騎手も最初外を突こうとしたのでしょうが、外にいたオリービンの川田騎手に寄せられ、そのスペースが消されてしまいます。そこで急遽内を突こうとしたのでしょうが、そこにはタイミング悪くシゲルスダチも突っ込んできました。マウントシャスタの手応えが良く、思わず勝負に焦った結果、視界が狭くなってしまったようですね。

幸いにして転倒したシゲルスダチも後藤騎手も深刻な怪我は無かったようですが、一歩間違えれば人馬とも命の危険も想定された事故にもなり得ました。そう考えれば騎乗停止4日間と言うのは当然のペナルティでしょう。岩田騎手も今回の件はしっかりと反省し、騎乗停止期間が明けた後は、また闘志溢れる騎乗を見せて欲しいと思います。


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[ 2012/05/06 22:19 ] レース回顧 | TB(0) | CM(0)
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