GⅠ馬3頭が出走を予定していると言うことで、例年以上に豪華メンバーになりそうな今年の中山記念(GⅡ)。
その中でも主役と言えるのが、昨年の皐月賞馬イスラボニータだろう。
昨年秋の天皇賞では、3歳馬ながら並み居る古馬を相手に3着と好走し力を示した同馬。今年4歳を迎えて果たして現状はどのような感じなのか?追い切りとフォトパドックを分析しながら語ってみたい。
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現時点でのイスラボニータの姿とは
昨秋のセントライト記念よりは落ちる仕上がり
[スポニチ]【中山記念】イスラ、山猫走法健在12秒7!蛯名「たくましさ出た」 http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2015/02/26/kiji/K20150226009873230.html 一般的にサラブレッドは両前肢を地面から70度前後に伸ばして加速するが、イスラボニータは関節の柔らかさと背中の筋力を生かして90度近くまで伸ばす。2歳時から見せてきたそんなしなやかな動きに、馬体のたくましさまで加わった。「馬体は10キロぐらい増えて重量感が出てきたが、それだけじゃない」と語るのが栗田博師。「普段からゆったり歩けるようになり凄く落ち着いてきた」と精神面の成長ぶりに目を細める。
追い切りを見た感想は「マズマズかな~」というもの。引用した記事では同馬独特の走りが完全に出来ていたみたいに書かれているが、そんなことはない。まだまだ脚の振りは本来の状態までは戻っていなかった。
良い時はもっと前肢をピンと伸ばして走るのがイスラボニータ。確かに併せたシャイニープリンスよりは肢を振れていたが、それでも普通の馬よりは少し振れていた程度で、動き自体も本来のイスラボニータと比べるともたついていたと思う。
イメージ的には昨年のセントライト記念の一週前追い切りの動きに近いだろうか。この時もちょっともたついていて肢も振れていなかったが、翌週の最終追い切りでは本来の姿に戻っていた。
要は昨秋の休み明け緒戦と比べると追い切りが1本足りないぐらいの状態と考えると良いと思う。セントライト記念の時は通常の休み明けと比べると馬が出来上がっていた感じを受けたので、今回は通常の休み明けと同じぐらいの仕上がりではなかろうか。
少し割り引く必要はありそうだが、それなりに力は出せる仕上がりではあると思う。
肉が付いて古馬らしい馬体に
馬体に関しては昨年と比べると全体的に筋肉が付いて、さすがに古馬らしく逞しくなってきたかなと印象を受ける。
ただ相変わらずトモが斜尻気味なのは変わらず。大体競走馬と言うのは古馬になるとお尻の上の部分(中殿筋)に筋肉が付いてきて、徐々に丸みを帯びたトモになっていくのだが、イスラボニータはここに筋肉が付く気配が全くない。
ここに程よく筋肉が付けば完歩ごとに蹴る力が増し、この馬特有の鋭い末脚をさらに持続させることが出来るようになると思うのだが・・・。まったく筋肉が付く気配を見せないところを見ると、もうこのままなのかも知れないね。
でもまあその部分を除くと、まずまず良い感じで成長しているのかもしれない。フジキセキ産駒は古馬になると筋肉が硬くなってしまい、芝でスピードが足りなくなってダートに転向していく馬も少なくないのだが、同馬はそういった兆候は全く見られない。
また昨秋のジャパンカップの時は右前の蹄に接着装蹄を施していて、蹄の不安を暗に感じさせていたが、今回は普通の装蹄でその不安も解消されたのではなかろうか。
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