種牡馬輸出の先駆者、シンコウキング死す・・・


シンコウキング

1997年の高松宮杯(現・高松宮記念)の勝ち馬で、ニュージーランドで種牡馬として活躍していたシンコウキングが、現地時間の5月17日、以前から患っていた蹄葉炎を悪化させた為、繋養先のニュージーランド・パックストンパークで亡くなった。享年21歳。
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父が大種牡馬フェアリーキング、半兄は英国ダービーの勝ち馬ドクターデヴィアスという、世界的良血馬だったシンコウキング。血統的にはどう見ても短距離馬には思えなかったのだが、あまりに激しい気性の為に、短距離に活路を求めたというのが真相だったようだ。その気性の激しさのほどは、『名手・岡部幸雄騎手しか乗りこなせる人はいない』とまで言われた逸話が物語っている。

同馬は1997年の香港国際ボウル(香G2)3着を最後に現役を引退すると、その後は日本のレックススタッドで種牡馬入りを果たす。

種牡馬入り初年度からその世界的良血が高く評価され、日本とニュージーランドを行き来するシャトル種牡馬として、ニュージーランドでも種付けを行っていたシンコウキング。日本では3世代で40頭ほどに種付けしたのみと余り人気は出なかったが、ニュージーランドでは大人気で数多くの繁殖牝馬と交配。あまりの人気の高さに、2000年以降は日本に帰国せず現地に留まり続け、遂に2003年正式にニュージーランドに輸出された。

その当時、日本で競走生活を送った種牡馬がこれほど熱烈なオファーを海外から受けた例は無く、そういう意味ではシンコウキングは種牡馬の海外輸出の先駆者であり、また最初の成功者であったと言えるかも知れない。

種牡馬として5頭のG1馬を輩出してきたシンコウキング。
ニュージーランドダービー(新G1)を制したC'est la guerre。同じくニュージーランドオークス(新G1)を制したBramble Rose。香港クラシックマイル(香LG1)を制し、ルーラーシップの勝ったQE2世C(香G1)で2着だったThumbs Upなど、各地のトップ級の優れた競走馬を輩出し続けて来た。まさに自身の血統背景に恥じぬ、見事な活躍を見せてくれたと言えるだろう。

また母父としても、ニュージーランドG1を3勝し今も活躍中のShez Sinsationalを輩出するなど、素晴らしい活躍を見せている。自身は志半ばで夭折してしまったわけだが、きっと彼の血を受け継いだ子供たちが遺志を継ぎ頑張ってくれるはずだ。

奇しくも、今週末(現地時間20日)にシンガポール・クランジ競馬場で行われるシンガポール航空国際カップ(星G1)に、代表産駒の一頭であるThumbs Upが参戦する。前走のQE2世Cではルーラーシップに千切られたものの、同じレースに出走する香港最強馬カルフォルニアメモリーを抑えて2着するなど、その実力が国際G1級なのは間違いない。

それに優勝候補筆頭と目されたフランスのシリュスデゼーグルが回避。一気にメンバーが手薄になるなど、運も同馬に味方している。日本には古くから『死んだ種牡馬の仔は走る』というジンクスが存在するが・・・。果たして自慢の孝行息子は、天国の父に送別の勲章を届けることが出来るだろうか。

日本とニュージーランドを股に掛け活躍したシンコウキング。
種牡馬輸出の先駆者として成功を収めた彼の存在は、後に続くことになった多くの後輩種牡馬たちを勇気を与えたことだろう。

その偉大な生涯に心から敬意を表すると共に、彼の安らかな眠りを祈りたい・・・合掌。





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[ 2012/05/18 22:30 ] 競馬雑談 | TB(0) | CM(0)
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