こんな競馬を繰り返していたら、ますます競馬ファンは離れて行ってしまうよ・・・  ~第29回エプソムカップ(G3)レース回顧~


トーセンレーヴ@2012エプソムC
★見事に重賞初制覇を果たした超良血馬トーセンレーヴ★


良血馬トーセンレーヴが、見事重賞初制覇を成し遂げた今年のエプソムカップ(G3)。

レース後、私は愛馬レッドデイヴィスの不甲斐無い走りに意気消沈し、不貞腐れていた(笑)わけだが、レース回顧を書く為に改めてレースを見直すと、現在の日本競馬が抱える問題点が見えてくるレースだったと実感した。

今回はレース回顧と平行しながら、その問題点についても書いてみたいと思う。
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●トーセンレーヴの勝因

トーセンレーヴの最大の勝因は、ウイリアムズ騎手の果敢な騎乗に尽きるだろう。スタートから出していった為に最初は結構掛かっていたが、そこで何とか落ち着かせると、その後はスムーズに追走。その後も手綱を抑え過ぎること無く、逃げ馬を突付く形で追走し、直線でも一杯に粘りこませた。

このレース。見た目には馬群が縦長になりそれなりのペースに見えたが、実際は平均ペースに近く先行馬に有利な流れだった。実際、逃げ馬の直後にいたトーセンレーヴとマイネルスターリーが1着と3着に入っている訳で、ウイリアムズ騎手は勝つ為に当たり前の事を、当たり前のようにこなしたに過ぎない。

それがこうも素晴らしい騎乗に見えるのは、それ以外の騎手の乗り方が駄目過ぎるからであろう。トーセンレーヴとウイリアムズ騎手も確かに素晴らしいパフォーマンスを見せたが、他の騎手が不甲斐無かったことが最大の勝因だったかもしれない。


●いつもの悪い癖を出した福永祐一騎手

逆にまたやってしまったのが、ダノンシャークに騎乗した福永祐一騎手である。同騎手は人気馬に騎乗すると慎重になり過ぎるところが有るが、今回もその面を出してしまった。

スタート後のポジションは中団やや前の5~6番手。このポジション自体は全く問題なかったどころか、良いポジション取りだったと思う。問題はこの後。3コーナー過ぎから先行馬群とそれ以外の馬たちとの差が開き始めるが、これは別に逃げたレッツゴーキリシマがペースアップした訳ではない。ダノンシャークを始めとする後方の馬たちが、追走するペースを落としただけなのだ。

要するに先行した馬たちにセーフティリードをプレゼントしたに等しい訳で、正直『何考えているんだ?』と思わずにはいられない。恐らくペースが読めず、前の馬が飛ばしていると錯覚したんだと思うが、ここで弱気になり押さえた分が最後のクビ差に現れたんだと思う。

勝負で弱気に支配されたものには、勝利の栄冠を手にすることが出来ないのは当然の理。今回は負けるべくして負けたレースだったと言わざるを得ない。


●マイネルスターリーの好走要因は果敢な騎乗にある

勝ったトーセンレーヴとウイリアムズ騎手に隠れてしまっているが、このコンビ以上に素晴らしい競馬を見せたのが、3着に入ったマイネルスターリーと柴田大知騎手である。彼らの見せた攻撃的な騎乗は、正直感動したと言っても良いぐらいだった。

このレースのマイネルスターリーは、そこまで良い出来とは思わなかった。一時期の不調からは脱していた感は有ったものの、良い頃の雰囲気に比べるとやっぱり見劣りする出来。マトモに戦っていたら、正直掲示板も無かったと思う。

その馬をここまで持ってきたのは、ひとえに騎乗した柴田大知騎手の攻撃的な騎乗の賜物だろう。前が残りやすい馬場状態を、しっかりと頭に入れて果敢に先行。4コーナーでは脚が取られないギリギリのところを回し、直線では出し抜け気味に一気に先頭に立った。

直線半ばで切れ味に勝るトーセンレーヴに交わされてしまったが、大知騎手は諦めること無くマイネルスターリーを叱咤激励。一つでも上の着順を目指す。結局ダノンシャークにも交わされて3着での入線となったが、最後また差を詰める場面を見せており、マイネルスターリーの力を十二分に出し切った好騎乗だったと言えるだろう。

レース後、『日本人騎手でもここまでやれるんだ!』と思わせてくれた柴田大知騎手に、私は心からの拍手を贈りたいと思う。


●レッドデイヴィスは完調ではなかったか

3番人気に推された私の愛馬(笑)レッドデイヴィスだが、スタートを決めて道中中団から競馬するものの、4コーナーでは既に手綱が激しく動いてしまう。直線でもジリジリと脚は使っていたが、思うように差を詰めることが出来ずに、結果6着に終わってしまった。

レースが終わってから振り返ってみると、やはりまだ完調ではなかったのかなと思う。昨年も気温が高くなった京都新聞杯で汗をびっしょりと掻いて大敗してしまったが、今日も結構発汗していた。もしかしたら暑い時期は苦手なのかもしれない。

追い切りでも何度か躓く場面が見られていたし、その時は問題ないと判断したのだが、結果を見るとやはりどこか疲れが溜まっていたのかも・・・。鳴尾記念の走りを見る限りでは、こんな馬じゃないのは間違いないので、やはりどこか苦しい部分が有ったのだと思う。

今年の春シーズンは最初から最後まで天気に振り回されたが、まあこれも良い経験だろう。夏休み期間中にジックリと疲れを癒し、秋にはまた元気な姿を見せて欲しいと思う。


●もう少し果敢なレース振りを見せて欲しい

今回の勝利で、ウイリアムズ騎手はこの春3つ目の重賞タイトルを手に入れたことになる。その他にもG1で2着2回、3着1回など素晴らしい活躍を見せているが、これは彼の素晴らしい騎乗技術は勿論のことだが、その他の日本人騎手の自滅によりもたらされているという事実を、決して忘れてはならないと思う。

彼の騎乗の特徴として、先行した馬を最後まで残すのが上手いというのが挙げられる。これ自体は彼の馬を持たせる技術の素晴らしさ有ってのものだが、それにプラスして他の騎手たちが後ろに控えすぎて、最後の直線で届かないというケースが非常に多い。

最後の直線で競走馬の使える脚というのは限界が有る。どんなに脚を溜めても、33秒台前半の脚を使うのが精一杯だろう。そう考えれば騎乗馬の使うことが出来る末脚を逆算して、直線を向くまでに少しでも前のポジションに位置取るのが普通だと思うのだが、この当たり前の事を意識できていない日本人騎手が非常に多い。

挙句に騎乗馬が33秒台の脚を使っているのに、『思ったほど弾けてくれなかった』とのたまう始末・・・。これでは彼らがファンに叩かれても当然だと言わざるを得ない。ビックレースのたびに外国人騎手に乗り代わられるのも当然であろう。

別にウイリアムズ騎手はスペシャルなことをしている訳ではない。スタートからポジションを取りに行き、良いポジションが取れたら折り合いを付ける。その後は一定のペースで馬を走らせ、勝負どころで適切なタイミングでゴーサインを出す。そして後はゴールまで馬に気を抜かせないよう、一生懸命追っているだけだ。

ウイリアムズ騎手は勝つ為に当たり前のことをしているに過ぎない。その当たり前のことが出来ない日本人騎手がたくさんいることが、彼に独走を許している最大の要因なのだ。

こういう気の抜けたレースを見せられると、ファンは白けてしまうものだ。それが続くと競馬からファンは離れて行ってしまう。騎手たちには自分たちの姿によってファンが離れて行ってしまっているという事実を、もっと認識して欲しいと願いたい。


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[ 2012/06/10 21:56 ] レース回顧 | TB(0) | CM(0)
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