誰一人として納得できない不可解な裁定  ~2012年6月10日東京8Rの審議について~





日曜東京8Rで発生した審議について、競馬ファンのみならず、競馬関係者の間でも相当物議を醸しているという。殆どの人間がアウト(降着)だと思っていたのにも関わらず、下された裁定はセーフ(但し内田騎手は騎乗停止)というモノ・・・。

この信じ難いと言わざる得ない裁定を、なぜJRA審判部は下すこととなったのだろうか?
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●加害者すらもアウトと思った進路妨害

今回の進路妨害については、冒頭に掲載したVTRを観て頂ければ良く理解していただけると思う。最後の直線、内田博幸騎手騎乗の1番人気ファイナルフォームは、外から素晴らしい末脚を発揮し先頭に踊り出る。しかしその走りっぷりはまだまだ幼く、フラフラしながら走っていた。

それを修正し真っ直ぐ走らせる為に、鞍上の内田騎手は右鞭・左鞭をその度に使い分け、同馬の修正を試みる。そして問題の場面。内に寄れる仕草を見せたファイナルフォームに対し、それを修正する為に内田騎手は左鞭を一閃。するとその鞭に過剰に反応し、外に横っ飛びしてしまうファイナルフォーム。そしてそこには2着に上がる勢いで伸びてきた松岡騎手騎乗のランパスインベガスがいた・・・。

咄嗟の出来事に立ち上がりランパスインベガスにブレーキを掛ける松岡騎手。幸い接触することは無く落馬事故等は起きなかったが、確実に2着は有ったレースが、不利の為に3着に終わってしまった。

レース後、ほぼ全ての騎手がファイナルフォームはアウト(降着)だと思ったという。それは加害者である内田騎手も同様。間違いなくアウトだと思っていたようだが・・・裁決から下された審判は、『走行妨害には当たらず』というものだった。


●内田騎手が激怒するほどの不可解な判定

これに異を唱えたのが、被害を受けたランパスインベガスの小島茂之調教師。内田博幸騎手の進路の取り方は走行妨害に当たるとして異議申し立てを行ったが、審判部はしっかりと検討することも無くそれを棄却してしまった。

それにより当レースの裁定は確定。『ファイナルフォームの斜行は進路妨害には当たらない為、レースはそのまま確定。しかし内田博幸騎手の騎乗は危険騎乗に当たる為、2日間の騎乗停止とする』という、何とも矛盾した納得の出来ない裁定が下ってしまった。

レース後、加害者で有る内田騎手はこの決定に怒りの表情を見せていたという。彼は曲がったことが大嫌いな人間で、今回の決定は到底納得できなかったのであろう。また被害者に対して申し訳ないという気持ちも、相当強かったに違いない。

加害者である内田騎手が激怒するというのもおかしなものだが、それほど今回の裁定は皆が納得できないものだったと言うことであろう。


●審判部の言い分

この件を受けて、最終レース終了後に担当裁決委員からマスコミに対し説明会があったという。その時の裁決員の言い分は以下の通りだ。

裁決員『内田博幸騎手の騎乗には重大な過失が有ると判断するが、被害馬のスピードが緩んだのは決勝点手前の2~3完歩程度。レースの施行においては致命的な不利と判断できず、依って進路妨害には値しないため降着とはならない』

正直、ポカーンである。開いた口が塞がらないとはこの事を言うのだろうか。真顔でこんなことを言われたら、私がその場にいたら思わず失笑してしまいそうである。

今回の裁決員の言い分を要約すると、『被害馬が受けた不利は一瞬だったため、重大な進路妨害とは認められない』ということになる。しかし同じ場でこうも発言しているようだ。

裁決委員『仮にもっと前から不利を受け続けていたら、降着という判断も有ったかもしれないが、今回は僅か2完歩のみスピードが落ちた為、致命的ではないと判断した

この説明には正直納得しかねる。そもそも致命的かどうかに、不利を受け続けた時間なんて関係ないだろう。一瞬だろうがそれなりの時間だろうが、不利を受けたことによりレース結果は大きく変わるのだ。

今回だって、あの一瞬の不利が無ければ、ランパスインベガスは間違いなく2着になっていた。この事を担当裁決委員に問うと、このような答えが返ってきたという。

裁決委員『レースにおける被害状況を審議するのが裁決。着順云々は審議決定の判断材料にはならない

・・・もうメチャクチャである。正直、救いようのない馬鹿どもとしか言い様がない。どこの世界に結果を考慮せずに審判を下す裁決委員がいるというのか。被害と結果は連動している。これを切り離して、万民が納得できる裁決を下すことなど不可能だ。それとも何か?裁決委員というのは人間を超えて、神様にでもなったのだろうか(苦笑)

その他にも色々な質問が寄せられたようだが、その返答が笑えるものばかりだった。一部を抜粋してみよう。

質問『今回の事例が進路妨害では無いなら、どのようなものが進路妨害になるのか?』
裁決『個々の事例はその時々で違うので、言葉では説明できない


質問『過去の事例と比較して、これはセーフ、これはアウトという基準はないのか?』
裁決『どの審議も状況が違うため、明確な基準は存在しない。発生した状況のみを鑑みて決定する』


・・・もうね。こんないい加減な連中が今まで競馬を取り仕切ってきたのかと考えると、正直悲しくなりましたわ。競馬そのものが馬鹿にされた気分で・・・。要するに『俺たちの気分次第で処分を決める。文句あっか!』ということですよね?これは。

こんな連中がJRAの上の方にいるんだから、そりゃ競馬人気も落ち、競馬もつまらなくなる訳だ。真面目に競馬の事を考えているJRA職員もいるとは思うが、こういった一部の人間のお陰で全てを駄目にされるんだから、真面目なJRA職員たちに同情する。


●社台陰謀論はさすがに無いと思うが・・・

こんな腐った連中が、一番大事なレースをある意味思うように動かせるという事態に、正直寒気すら感じてしまう。もし彼ら審判部を思うように動かせる存在がいたとすれば、レース結果そのものを自由にコントロールすることも可能となってしまうからだ。

ネット上では、『今回お咎め無しになったのは社台が手を回したから』という噂がまことしやかに流れているが、それはさすがにないと思っている。いくら社台グループが大きな存在とはいえ、直接的に接点を持てない審判部に対し、そこまで影響力を発揮することは不可能だろう。

そもそも今までだって、いくらでも社台グループの馬は加害馬となり降着などの処分を受けてきた。大きいレースでの降着もいくらでも存在する。もし影響力を行使できるなら、そういう場面でこそ行使する筈で、こんな条件戦では行使しないだろう。今回の陰謀論はデマに過ぎない。

ただし、先にも述べたように審議裁定が裁決委員の胸一つで決まることが明らかになった以上、その裁決委員に取り入ろうとする存在が出てきても不思議は無い。彼らの氏名は競馬場で配布されるレーシングプログラムに記載されている。名前さえ分かれば、そこから色々と調べ上げることは充分可能だ。

もし反社会的立場にある人間が、裁決委員の周辺を調べ上げて接触し、取り入ってきたら・・・。とんでもないことになってしまうことは間違いないだろう。

これは私の考えすぎかもしれない。しかし全く起こらないとも限らない。これを回避するには、審議に関して明確な判断基準を設定し、裁決委員の思惑が入り込む余地を極力制限することが大事だ。裁決委員が大きな力を持つことがなくなれば、取り入ろうとする存在もいなくなることだろう。


●信頼回復の為にJRAがなすべきこと

話しが大袈裟になってしまったかもしれないが、それだけ競馬には大きなお金が投入され動いている。様々な思惑が蠢いていることは間違いなく、そこにはよからぬ事を企む輩も存在するだろう。

あらぬ事態・噂を回避するためには、明確なルール・基準を設定し、皆が納得できる環境作りに常に取り組むことが大事だと思う。今回の裁決委員の態度は、間違いなくJRAに対する競馬ファンの信頼を失墜させた。多くの競馬ファンはJRAに対して呆れ、且つ大きな疑いを持ったことだろう。

もしJRAが株式会社なら、株価急落を招いてもおかしくない事態ではないだろうか?普通の会社だったら、このような事態を招いた審判部の人間に対し、何らかの処罰するのが当然だと思うのだが・・・。

競馬評論家の須田鷹雄氏が、自身のブログでこう提言されていた。『思い上がっている審判部の人間を、次回の人事で左遷してやれ』と。

私も審判部の人間は、JRAの中でも鼻持ちならないエリートばかりが集まる集団だと聞いた事がある。そういった人間たちは自分の出世のことばかり考え、JRAが良くなることなぞ露ほども考えていないだろう。そういった連中に痛撃を与えるには、左遷するのが一番なのは間違いない。

これは良い提言だと思った。是非とも実現させてほしいと強く思う。こういう馬鹿どもを排除しない限り、競馬が良くなることは間違いなくないのだから・・・。

今回の一件で、また多くの競馬ファンがJRAに愛想を尽かし、去っていったことであろう。唯でさえ苦しい時代に、いわば自分の首を絞めるような行為を連発するJRAには、私も愛想を尽かしたくなる瞬間がままある。

しかし私は競馬を愛している。日本競馬にはもっと発展してもらいたいと願っている。その為にはJRAに頑張ってもらわないと困るのだ。愛想を尽かしている場合じゃないのである!・・・正直しんどいけどね(苦笑)

だから、これからも口うるさいことを言い続けようと思う。日本から競馬がなくなったら困るから。競馬が、そしてサラブレッドが大好きだから。。。

※審判部の会見に関しては、こちらの記事を参考にさせていただきました
※須田鷹雄氏の記事はこちら


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[ 2012/06/11 12:00 ] 競馬雑談 | TB(0) | CM(0)
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