馬場差が生んだ波乱の結末~第7回オーシャンステークス~


2011オーシャンS 

●レース展開●
今開催開幕から道悪馬場に祟られている中山競馬場。
この日も週中の雨が残り、芝コースは重馬場発表のスタートとなった。
そしてこの馬場が、波乱の結末を呼び込むことになる。

全馬揃ったきれいなスタートから、予想通りエーシンダックマンが先手を主張する。
その後をスペシャルハート、ブルーミンバー、ダッシャーゴーゴーなどが差無く追走し、緩みの無い流れに。

エーシンヴァーゴウが先行勢の直後を追走。その直ぐ後ろに1番人気のカレンチャン。
ワンカラットは好位の内にポジションを取り、中団真ん中にグランプリエンゼル。
行き脚の付かなかったジョーカプチーノは後方の内を追走。
最後方からベイリングボーイが進む展開となった。

前半600m通過タイムは33秒4で、重馬場と言うことを考えるとかなりのハイペース。
逃げるエーシンダックマンのリードは半馬身ほど。2番手に付けていたスペシャルハートが脱落した後も、直ぐにシャウトラインが逃げ馬に絡んでいくなど、緩むところ無く馬群は直線に突入した。

最後の直線。馬場の良い内を利して、想像以上にエーシンダックマンが粘り腰を発揮する。
好位を追走したダッシャーゴーゴー、カレンチャンなどの有力勢は、思ったほどの末脚を発揮できない。

その時、内から一気に末脚を爆発させたのが、中団で脚を溜めていたワンカラット。
坂を一気に駆け上がり先頭に立つと、そのままゴールに向けて疾走する。
後ろからはグランプリエンゼルや、最後方から追い込んできたベイリングボーイも迫ってくるが、抜け出したワンカラットを交わすまでの勢いは無い。

最後は2着グランプリエンゼルに3/4馬身差をつけ、先頭でゴール板を駆け抜けたワンカラット。
およそ1年半ぶりとなる勝利を、見事な重賞制覇で飾った。

●各馬短評●
1着 ワンカラット
今回マイナス18キロと大きく馬体を減らしていたが、元々510キロ台で好成績を残していただけに問題は無かった。血統的にも時計の掛かる馬場向きの馬で、今回は力を発揮するに絶好の舞台だったと言うことだろう。次走は恐らく高松宮記念だろうが、先週の中京の傾向を見る限り非常に時計の掛かる馬場となっている。この傾向が本番まで続くようならば、引き続き要注意の存在となることは間違いない。

2着 グランプリエンゼル
同馬も時計の掛かる馬場には滅法強いタイプ。それにプラスし、近走は掲示板を外さない堅実な走りを続けていたことからも、今同馬は充実期を迎えていると言えるのではないだろうか。G1を勝つほどの大物感を備えているかと言われると疑問符がつくが、群雄割拠が続く今のスプリント界ならば、本番での同馬の激走も有り得ない話しではない。

3着 ベイリングボーイ
16頭中14番人気ながらも3着と激走。3連単200万馬券の立役者は間違いなく同馬だが、その激走は全く予想できないものではなかった。元々中山1200mの舞台は、8戦して5度馬券に絡むなど得意にしている舞台。しかも重馬場も得意にしており、2走前にはOP特別で3着に入るなど力が足りることも証明している。そこに来て追い込み馬の同馬にとっては、お誂え向きの先行馬総崩れのハイペース。終わってみれば充分予想できた3着では有った。今後も常に好走を続けるようなタイプではないが、好走する条件に合致すれば、また周囲をアッといわせる激走を見せてくれることだろう。

4着 カレンチャン
直前の追い切りで1番時計を出していたように、状態面に関しては走れない状態ではなかっただろう。同馬の敗因はただ一つ、今の中山で外枠を引いてしまったことに尽きると思われる。とにかく今の中山は極端に内が残る馬場で、この週のレースは内枠の先行馬を買っていれば馬券は勝てるという、酷いレースが続いていた。如何に昨年のスプリントチャンピオン(クイーン?)と言えども、休み明けで馬場差のハンデも有るとなれば勝ち切るまでには難しい。むしろ崩れた先行勢の中で僅差の4着に迫ったことは、同馬の力の証明と言えるだろう。次走の本番では人気に応える快走を見せてくれると確信している。

5着 ジョーカプチーノ
最内という好枠を利して先手を奪うかと思われたが、渋った馬場に脚を捕られて後ろからの競馬に。いつもと勝手の違う競馬に折り合いもスムーズではなかったが、最後5着まで押し上げてきたのは力の証明だろう。近走は思うような競馬が出来ずに好凡走を繰り返している状況だが、元々持っている能力は日本トップクラス。波に乗ることが出来れば、再度G1タイトルを獲得することも夢では無いはずだ。

9着 ダッシャーゴーゴー
2番人気に推されていたが、直線で思うように伸びずに9着惨敗。先行激化の流れに巻き込まれたのも主要な敗因の一つだが、もっと大きな敗因は渋った馬場に有るのではないだろうか。元々サクラバクシンオー産駒は、渋った馬場を苦手にしている馬が多い。同馬も道中何度が馬場に脚を捕られるような場面が見られた。最後の直線ではフットワークも小さくなり、まさに『脚が上がった』状態となっていたが、これら要因によりスタミナを奪われてしまったのだろう。

10着 エーシンヴァーゴウ
昨年の夏は勢いのままに一気に階段を駆け上がった同馬だが、元々かなり難しい気性の持ち主と指摘されていた。今回及び前回の大敗を見るに、その難しい面が再び顔を覗かせてしまっているのではないだろうか。この手の馬は一旦崩れだすと、そのまま元に戻らず低迷してしまう例が多い。果たしてこのまま低迷してしまうのか、はたまた復活を遂げるのか。まさに同馬にとって次走は、自身の未来を賭けた一戦になる筈だろう。


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[ 2012/03/06 22:08 ] レース回顧 | TB(0) | CM(0)
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