7月7日にイギリス・サンダウン競馬場で行われたG1エクリプスSは、昨年10月のチャンピオンS(英G1)以来9ヶ月ぶりの出走となった2番人気ナサニエルが、直線猛追する1番人気ファーの追撃を振り切り快勝。
昨年のキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス(英G1)以来となるG1・2勝目を挙げると共に、一躍今年のキングジョージの主役へと躍り出る結果となった。
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●昨年のキングジョージ覇者ナサニエルは父がガリレオ、母がマグニフィセントスタイル、母の父がシルヴァーホークという血統の4歳牡馬。
昨年の3歳時に、初のG1挑戦となったキングジョージ6世&クイーンエリザベスSで、前年の凱旋門賞馬ワークフォースや、当時G1を2勝していたセントニコラスアベイを破った時は驚かれたものだが、この勝利で同馬が紛れも無く欧州トップホースの1頭であることを証明できたのではなかろうか。
今回のレースでもサンダウンの長い直線で早めに先頭に立ち、1番人気のファーの目標になりながらもそれを返り討ちにしたのだから、着差以上に強い勝ちっぷりだったというしかない。しかもこれが9ヶ月ぶりのレースだったのだから、ますます恐れ入るばかりだ。
●次走はキングジョージか?
気になるナサニエルの次走だが、中一週でキングジョージ参戦が有力視されている。管理するジョン・ゴスデン調教師は『間隔が詰まっているので、あくまで馬の状態次第』と慎重な姿勢を崩していないが、体調に問題が無いならば出走してくる可能性は高い。
仮に同馬が参戦するとなれば、G1・4勝のセントニコラスアベイと1番人気を争うことは間違いなく、このレースに出走を予定している日本ダービー馬ディープブリランテにとっても、また一頭強力なライバルが出現したこと言えるのではないだろうか。
ジョン・ゴスデン師によれば近日中にも出否を明らかにするとのことなので、その決断が注目されるところだ。
●今後は夢の対決も有りうるナサニエルはデビュー戦でかの怪物フランケルと一緒に走っており、フランケルに半馬身差及ばず2着と敗れている。この半馬身という着差は、過去にフランケルが挙げた全11勝の中でも最小着差であり、この時ナサニエルから5馬身離された3着馬が後に英G3を勝っている事実からも、同馬の傑出した能力を窺い知れる。
クイーンアンSで世紀の圧勝を演じ、マイル路線にやり残しが無くなった怪物フランケルは、今後2000m路線への転向を表明している。気になる転向初戦は8月22日にイギリス・ヨーク競馬場で行われる英G1インターナショナルSを予定されており、このレースにはナサニエルも出走予定だ。
キングジョージに出走するにしても、パスするにしてもインターナショナルSに出走することは濃厚であり、もしかしたらここでフランケルとの再戦が見られるかもしれない。
2頭ともデビュー時とは格段に力を付けてきている筈なので、2000mという舞台でどういう競馬になるか非常に楽しみだ。この2頭の対決は競馬ファンにとって夢の対決の一つ。是非とも2頭ともベストの体調で出てきてほしいと思う。
2頭ともデビュー戦時とは格段に力を付けてきており、今ならどういった結果になるか全く分からないと言って良い。まさに欧州中距離路線の頂点を決める戦いになることは間違いなく、是非とも2頭ともベストの状態で出走してきてほしいと思う。

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