皐月賞の本命馬、誕生。 ~第61回スプリングステークス・レース回顧~


2012スプリングS

今年はとにかく雨に祟られている。
この春の中山開催は、ここまで雨の影響を受けなかった日は皆無。
決してフェアな条件で、レースが行われているとは言い難い。

一生に一度のクラシックシーズンを、このような状況下で争っている3歳馬たち。
厳しい条件にも負けず、晴れ舞台への切符を掴んだのは、果たしてどの馬たちであったのだろうか?

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■レース展開■

バラバラっとしたスタート。
内のストローハットが出遅れる。

先手を奪ったのはコウユーサムライ。ビービージャパンがこれに並びかけていく。
3番手にはゼロスがやや掛かり気味で続き、内ラチ沿いの4番手に人気のディープブリランテ。こちらも折り合いに専念せざるを得ない感じで追走。

グランデッツァはディープブリランテを見る形で中団外目を進む。
その後ろにロジメジャー、その外にアルフレードが続き、サトノギャラント・マイネルロブストは後方から。
最後方からはショウナンカンムリが追走する流れとなった。

前半1000m通過が62秒1。
時計の掛かる馬場であることを考慮すれば、平均ペースの流れ。
3コーナー過ぎでゼロスが早くも先頭に並びかけるが、後続馬もそれを見てスパートを開始。
4コーナーで馬群は一気に凝縮、最後の直線に突入した。

直線入り口で一気に先頭に立ったのはディープブリランテ。
やや早仕掛け気味だが、内に刺さりながらも一気にスパートし後続を突き放しに掛かる。
その後ろからはグランデッツァ。馬場の真ん中を力強い末脚で一気に伸びる。

後方からはロジメジャー、サトノギャラントなどが伸びてくるものの、抜け出した2頭に勝る脚色ではない。

坂を駆け上がり、いよいよ最後の50m。
ここで粘りこみを図るディープブリランテの末脚が鈍る。早仕掛けの影響か、馬場の悪い内に進路を取った影響かは分からないが、見るからに脚が上がってしまった。

これに対し力強い脚取りで、一完歩ごとにディープブリランテとの差を詰めて行くグランデッツァ。逃げるディープブリランテ、追い詰めるグランデッツァ・・・。その勢いは明らかに後者が勝っていた。

粘るディープブリランテを交わし、先頭でゴール板を通過したのはグランデッツァ。
札幌2歳S以来の重賞2勝目を飾ると共に、やや落ち始めていた自身の評価を払拭する力強い走りを披露。これで堂々主役として、牡馬クラシック第一弾・皐月賞へ臨む事となった。

■各馬短評■

1着 グランデッツァ(M・デムーロ騎乗、平田修厩舎)
着 差以上の強さを見せ付けたと言って良い快勝。直前の追い切りが軽いという懸念の声もあったようだが、そのような雑音を完璧に封じる勝利だったと思う。繋ぎ が立っている為に道悪は問題ないとは思っていたが、本質的には軽い芝でこそと思っていた同馬。その評価は今でも間違っていないと思うが、この馬場でこれだ けのパフォーマンスを見せられると、もはや堂々たる皐月賞の主役と認めざるを得ないだろう。今回の勝利で、間違いなく戴冠の最短距離に立ったはずだ。

2着 ディープブリランテ(岩田康誠騎乗、矢作芳人厩舎)
前 回のパドックではチャカつきが目立っていたが、今回は比較的落ち着いて周回を重ねていた。その分前回よりも折り合いがついたのだろう。それでもまだまだ行 きたがる面を見せていた同馬。あそこで完璧に我慢が利く様になると、とんでもない脚を使えるようになるのではないだろうか。まだまだ難しい面を持っている だけに、器用さを求められる本番・皐月賞では狙い辛い同馬。NHKマイルCに出てくるならば全力で買いたい存在だが・・・。

3着 ロジメジャー(内田博幸騎乗、古賀慎明厩舎)
中 団からジリジリと伸びて3着。ダイワメジャー産駒は他のサンデー系産駒よりも切れに欠ける仔が多く、この日のような重い馬場がプラスに働いた可能性は高い だろう。ここから本番での逆転は常識的に考えれば難しいが、馬体は目立つ1頭だった。果たして父と同じように本番で逆転できるのか?その走りに注目した い。
 
4 サトノギャラント(横山典弘騎乗、藤沢和雄厩舎)
パドックで馬体の良さが目立っていた1頭。さすが良血馬というべき雰囲気だった。後方から追走し、勝ち馬と同じ最速タイの末脚で4着入線。追い込み辛い中山でこれだけやれることが分かったのは収穫だろう。広々とした東京で評価を見直したい馬だ。

7着 マイネルロブスト(武豊騎乗、高橋裕厩舎)
馬の仕上がりは良かったが、この馬場に泣いた。道中はそれでもまだ上手く走っていたが、いざ直線を向くとノメリっぱなし。やはりこういった馬場は向かないようだ。皐月へ行くのかNZTに行くのかはまだ分からないが、もしNZTに行くならば全力で買いたい馬だと思う。

12着 アルフレード(松岡正海騎乗、手塚貴久厩舎)
休 み明けを考慮しても、ちょっと酷い惨敗。道中常に追っ付け通しだった走りから見るに、このような馬場はあっていないのだろう。馬体からは道悪が苦手には思 えないのだが・・・この辺が競馬の難しいところであろう。今後は馬場の悪化を嫌って皐月賞は回避する可能性も示唆した陣営。たとえ馬場が悪化したと言って も、乾いた馬場なら今回のようなことは無いと思うだけに、個人的には皐月賞参戦も視野に入れて欲しいところだが・・・。

■感想・総括■

昨年の札幌2歳Sを快勝した時点で、今春のクラシック最有力候補と呼ばれていたグランデッツァ。
しかし昨年暮れに行われたラジオNIKKEI杯2歳Sで3着と敗れた後、その評価は急落。このレースを迎えた時点では有力馬の1頭ではあるものの、決して主役とは見られていなかった。

そもそもラジオNIKKEI杯は、中間に熱発などアクシデントを経た上での出走。
決して万全の調整過程で出走したわけではなかった。

それに対して今回は特に不安も無く、順調に調整を重ねた上での出走。
直前の追い切りが軽いという声は有ったものの、量は充分足りていた訳で、そう考えるとラジオNIKKEI杯当時とは出来が違っていたのだと思う。

アクシデントなく順調に調整を積みレースに出走するということは、一見当たり前のことに思えるが結構難しい。サラブレッドは近親交配を重ねて進化してきた動物だから、普通の動物と比べても身体が弱く体調を崩しやすい。

また調教中にちょっとバランスを崩しただけでも、脚などによく傷を作って帰ってくる。そしてその傷が原因で脚を腫らしてしまう事も良く有る。実は順調に調整を重ねてレースに臨むというのは、中々無いことなのだ。

それだけに順調に調整できた時は、たいていの場合馬は期待に応える走りを見せてくれる。今回のグランデッツァが良い例だろう。

今後は本番・皐月賞へ向けて調整されていく事になる同馬。
このままアクシデント無く調整を重ね、万全の状態で本番に臨んで欲しいと思う。

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[ 2012/03/20 07:00 ] レース回顧 | TB(0) | CM(0)
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