凱旋門賞連覇に向けて、まずは視界良好といったところでしょうかね。
昨年の凱旋門賞馬であり、今年のキングジョージの覇者でもある女傑デインドリームが、9月2日に地元ドイツ・バーデンバーデン競馬場で行われたG1バーデン大賞に登場。
昨年はこのレースをステップに凱旋門賞制覇を成し遂げたデインドリームでしたが、今年も2着のオヴァンボクイーンに半馬身差まで迫られたものの、これを振り切り優勝。凱旋門賞連覇という偉業に向けて、まずまずのステップになったのではないでしょうか。
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●競馬史に名を残す名牝デインドリームは父ロミタス、母デインドロップ、母の父デインヒルという血統の4歳牝馬。
昨年の秋は強烈なインパクトを残すレースを続けて、一気に欧州の頂点に上り詰めていった女傑デインドリーム。しかし今年はシーズン当初から低調なパフォーマンスが続き、キングジョージ前には一部で『もうピークは越えてしまったのでは?』という声が出るほどの状態でした。
しかしそんな声を嘲笑うかのように、キングジョージでは昨年の覇者であるナサニエルと猛烈な叩き合いを展開。遂には昨年の覇者を競り落とし、先頭でゴール板を通過。史上初となる牝馬による凱旋門賞・キングジョージ連覇を成し遂げました。
●意外な辛勝だが心配は無用そんな名牝デインドリームが、凱旋門賞連覇に向けてステップレースとして選んだのが、地元ドイツ最大のレースであるバーデン大賞(独G1)。
昨年もこのレースに出走し、2着に6馬身という大差を付けて圧勝したデインドリーム。今年もその再現が期待されましたが、結果として2着のオヴァンボクイーン、3着のパストリオスに食い下がられ、半馬身差の辛勝となりました。
昨年の同レースと比べると物足りなさを感じる結果ですが、まあ昨年とは条件が違いますからね。去年のこのレースは日本で言う不良馬場で行われ、道悪競馬に滅法強いデインドリームが、その道悪適性も味方に一方的なレースを見せたものでした。
今年のバーデン大賞は昨年とは打って変わって馬場状態はGood。日本で言う良馬場で行われましたからね。それにデインドリームは左回りは得意では無いですし、凱旋門賞が最大目標ということで仕上げにも余裕が有った筈。思った以上に辛勝となったのは、そういう面が影響した結果でしょう。
むしろそんな状態でもしっかりと勝ちきることが出来る自体が、今のデインドリームの充実ぶりを示していると言えます。2着に入ったオヴァンボクイーンは、今秋のエリザベス女王杯参戦が噂される強豪牝馬ですからね。
●強大な壁として5冠馬の前に立ちはだかる凱旋門賞へ向けて順調にステップレースを消化したデインドリーム。次走はいよいよ最大目標である凱旋門賞となります。
皆さんご存知の通り、同馬は社台ファーム総帥の吉田照哉氏が権利の半分を所有しています。そして今年一杯で現役を引退し、来年からは社台ファームで繁殖入りすることも既に決定しているそうです。
デインドリームにとって、もしかしたら次走がラストランになる可能性も充分に考えられる為、それこそ全力の仕上げで挑んでくることは間違いないでしょう。
凱旋門賞には日本からも5冠馬オルフェーヴルが参戦を予定しています。日本馬初の凱旋門賞制覇に向けて現在フランスで調整中のオルフェーヴルですが、デインドリームはそのオルフェーヴルにとって、何とも強大な壁として立ちはだかることになりそうですね。

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