ドバイワールドカップといえばその華やかな舞台と、『タペタ』と呼ばれるオールウェザー・トラックで行われることが競馬ファンの間では有名ですが、そのタペタについて28日付けの日刊スポーツに注目すべき記事が載っていました。
それによると、メイダン競馬場の代名詞とも言えるタペタコースをダートコースへと改修する計画が、主催者であるドバイレーシングクラブ内で浮上しているとの事。
突如として湧いた感があるこの話題・・・。世界最高賞金額を誇るこの大レースに、果たして何が起こっているのでしょうか!?
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■特殊過ぎる馬場となってしまったタペタ▼タペタの馬場が消える?ダート化プラン / 日刊スポーツ この日刊スポーツの記事によれば、メイダン競馬場のタペタコースをダートコースへと変更することが検討されているとの事。
理由としてはタペタの維持費や管理上の問題(?)に加えて、以前は多く参戦していたアメリカのダート馬が、タペタでドバイWC諸競走を実施するようになってから、めっきり参戦しなくなってしまった事が原因とか。
確かにドバイWCがタペタで行われるようになってから、アメリカ馬が全然勝てなくなりましたからね。それだけならまだしも、好走すら出来なくなりましたし。
しかもタペタは同じオールウェザーコースとはいえ、アメリカで主流となっているポリトラックやクッショントラックとは別物と行っていい代物で、アメリカのオールウェザーGⅠで3勝しているデュラハンさえも、全く対応できず惨敗してしまったほど。
ここまで特殊な馬場になると、アメリカ馬じゃなくても参戦に二の足を踏むのは当然でしょう。
実際今年ここまでのメイダン開催の競馬を見ても、勝っているのは地元のゴドルフィンの馬が中心ですからね。ここまで能力よりも適性が重要視される馬場になると、さすがにどうかな?という気持ちになってしまいます。
ちなみに昨年のドバイWCデーにタペタで実施された諸競走の勝ち馬は、どの馬もその後1勝もしてないとか・・・。ここまで特殊な馬場になってしまうと、タペタで勝つことに逆に価値を見出せなくなってしまう気もしますね。
■誤りを認め修正しようとする姿勢に拍手 ただここで主催者のドバイレーシングクラブが偉いのは、折角導入したタペタに見切りを付けてまで、ダートコースに戻そうとする動きがあることでしょうか。
ダメなものはダメと認め、例え以前と同じ状況に戻る事態となっても改善に動くというこの姿勢。プライドや面子よりも実利を取りに行くという姿勢は、経営者としても競馬主催者としても正しいです。
もし仮にJRAで同じ様な出来事が起きた場合、やれタペタを導入した責任どうかとか面子がどうだとかと言って、大いに紛糾するのは間違いないですからね。まあこれはJRAがどうこうではなく、日本人特有の悪い面なんですが(苦笑)
そう考えると、やっぱりJRAよりもドバイレーシングクラブの方が競馬主催者として優れているのかなぁ~・・・。
JRAにも大小問わず改善すべき点は一杯ありますが、それを下手に改善してしまうと導入した前任者の責任を問わなくてはならなくなるので、迂闊に実施する訳にはいかないと言った話を良く聞きますし・・・。
別にJRAに限らず、一般の会社でもそういった話は良く聞きますしね。何かをやろうとすると、すぐに『失敗した場合の責任は取れるのか!?』と上司に脅されるのは日常茶飯事ですから。失敗を恐れて挑戦する姿勢を忘れてしまったら、そりゃ企業の国際的競争力が低下する訳だよなと。
・・・って話が横道に逸れましたね(苦笑)
まあ日本の企業の話はともかくとして、ドバイレーシングクラブの過ちを認め正しい方向へと修正しようとする姿勢は流石です。
だからこそ短期間の間に、ドバイWCを世界的な大レースへと成長させることが出来たのではないでしょうか?いくらお金を掛けたといっても、それだけではこれだけの大レースへと育て上げることは決して出来ませんからね。
この過ちをしっかりと正す姿勢を忘れない限り、今後もドバイの競馬は世界の重要な発信地のひとつであり続けるでしょう。
今後もかの地の競馬から、目が離せない日々が続くことになりそうです。
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