Photo by NAR
ゴールデンウィーク最終日である6日。船橋競馬場で交流GⅠレースである『第25回かしわ記念(Jpn1)』が行われました。
JRA5頭、他地区1頭、地元南関東5頭の計11頭で行われたこのレース。
1番人気は昨年末に東京大賞典でGⅠ初制覇を飾ったローマンレジェンドでしたが、ここは重賞3連勝中だったホッコータルマエがその勢いを見せつけ快勝!
見事4連勝でGⅠ初制覇を成し遂げました。
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■一気に頂点に上り詰めたホッコータルマエ1、パドック パドックの気配は良かったですね。ただここまでの連戦続きに加えて、マイナス9キロの馬体重・・・。いい加減そろそろ余力が無くなってきた感じを受けました。
今回見事にGⅠ初制覇を成し遂げた訳ですが、ここで一旦休みを入れた方が良い気がしましたね。
2、レース レースでは好位4番手からの競馬。
このレースは前半4ハロンが48秒2、後半4ハロンが49秒6という前傾ラップの競馬となったのですが、逃げたエスポワールシチーから推定3馬身半(0秒7)ほど後方で競馬していたホッコータルマエは、推定ながらも前半4ハロン48秒9、後半4ハロン48秒9という理想的なラップを計時したと思われます。
これは実に見事なペース配分で、幸騎手の手綱捌きが冴えわたる競馬となりましたね。仕掛けどころのタイミングもバッチリでしたし、同馬が想像以上に強い競馬で勝ったのも納得の結果だったと思います。
3、今後について これで破竹の重賞4連勝を達成したホッコータルマエ。先ほども言いましたが、そろそろ馬体に余力がなくなってきた感じを受けましたので、ここで一息入れた方がいいでしょう。
ここまで来ると次の帝王賞も使いたくなりますが、いい加減そろそろ調子が落ち始める頃かと。疲労が溜まっている時に無理をすると、予想以上に馬体にダメージを受けることが良く有りますからね。
今後も末永い活躍を同馬に期待するならば、このタイミングで休ませるべきだと思います。
まだまだ先が楽しみな4歳馬ホッコータルマエ。同世代のハタノヴァンクールと共に、今後もその走りで長く我々を楽しませてくれる事を期待したいですね。
■悔いの残る敗戦となったエスポワールシチー1、パドック 正直、パドックの気配はイマイチでしたね。この511キロという馬体重は、エスポワールシチーのキャリアの中で過去最高タイの馬体重。
3年前の盛岡で行われたマイルCS南部杯では、今回と同じ511キロという馬体重で出走。圧倒的1番人気に支持されるも、オーロマイスターに3馬身差というまさかの完敗を喫しています。
今回もこの馬体重が示すとおり、お腹周りに余裕を感じられたエスポワールシチー。全体的な身体のつくりや歩様にも所々甘いところがありましたし、今回はその地力や高い馬場適性で何とか2着に来たと言うのが本当のところでしょう。
2、レース レースでは予想通り逃げる形となった同馬。ただ意外と行き脚が付かず、先頭に立つまでに結構手こずっていました。これは仕上がりが今一つだったことにより、後肢の推進力等がいつもより弱かったのが原因でしょう。
行き脚がついてからはスピードも乗り、快調に飛ばしていたエスポワールシチー。勝負どころでも既に手綱が動いていたホッコータルマエやローマンレジェンドとは違い、馬なりのまま加速。
あまりの手応えの良さに『あれ?勝っちゃうか!?』と思いましたが、残り1ハロンで急激に失速・・・。
まともな状態のエスポワールシチーならそのまま押し切っていたかと思いますが、この辺が仕上がりが甘かった分なのでしょうね。何とか2着に粘りこむという結果に終わりました。
3、今後について 今のエスポワールシチーにとって、このレースを落としたのは正直痛いですね。
さすがに往年の脚力に陰りが見られる昨今。相手関係や馬場適性的にも、秋のマイルCS南部杯と並んで同馬が一番勝ち易いレースだと思われていたかしわ記念を落としたのは痛すぎます。
陣営は何故かしわ記念制覇に全力を傾けなかったのでしょうかね?かしわ記念より帝王賞のほうが、同馬にとって条件的に分が悪いことは、ちょっと考えれば分かることだと思うのですけど。
この辺が一流厩舎とその他厩舎との、『厩舎力の違い』というものなのでしょうね。正直戦略をまるで感じることが出来ませんでした。
GⅠタイトルを積みます上で、絶好のチャンスだったかしわ記念を落としてしまったエスポワールシチー。秋のマイルCS南部杯は、是が非でも獲りに行きたいところですね。
■帝王賞へ向け視界良好のローマンレジェンド1、パドック 休み明けでしたが、仕上がりは良かったですよ。ただ一見芝馬か?と思わせる様なスラッとした馬体の持ち主で、如何にもマイル向きの馬体ではありませんでしたね。
勝ったホッコータルマエや2着のエスポワールシチーが、如何にも短い距離向きの逞しい筋肉の持ち主だけに、余計にローマンレジェンドのスラッとした馬体は目立っていたと思います。
2、レース レースは中団から。位置取り自体は戦前の予想通りでしたが、マイルの速い流れに戸惑い追走に苦労していましたね。
向こう正面の入り口辺りから既に手綱は動き出し、4コーナーでは前を行くエスポワールシチーやホッコータルマエと脚力が違って見えました。逆に後ろから追ってきたテスタマッタの方が、却って脚色が良かったほど。
最後は何とか差し込んできて、2着エスポワールシチーに僅差の3着と入線しましたが、これはエスポワールシチーが最後止まった影響と、思ったよりもテスタマッタが伸び切れなかったお陰でしょう。
直線の入り口ではテスタマッタに交わされそうな勢いでしたからね。テスタマッタが止まったのか同馬が踏ん張ったのかは分かりませんが、いずれにしろ同馬にとってマイルは短いと感じさせるレース振りだったと思います。
3、今後について 今回のレースで分かったように、ローマンレジェンドにとってマイル戦は短すぎますね。せめて1800、出来れば2000mは欲しいところでしょうか。
ただ帝王賞に向けてという意味では、良い叩き台になったことでしょう。休み明けのスピード競馬ということで馬にも良い刺激となったことでしょうし、次走は行きっぷりも良くなるはずですから。
次走は恐らく帝王賞でしょう。昨年の東京大賞典制覇に続き、地方における2大GⅠレースを見事制することが出来るか?ローマンレジェンドの今後に注目です。
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