先日行われた安田記念で、マイルの距離を諸共せずに見事勝利を飾ったロードカナロア。
既に世界的スプリンターとしての地位は不動の物としている同馬ですが、今回の勝利でマイラーとしても日本の頂点に君臨するという、素晴らしい快挙を成し遂げましたね。
まさに歴史的名馬誕生の瞬間となった今回の安田記念。まずはロードカナロア視点でレースを振り返って見たいと思います。
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■歴史的名馬の地位を確立したロードカナロア1、パドック 相変わらず肩・トモ共に身の詰まった迫力ある馬体をしていたが、高松宮記念当時と比べると全体的にシルエットがスッキリしていたように映った。
体重こそ2キロ増だったが、直前のコース追いで不要な肉を落として引き締めたのだろう。ここのところ若干リズムを落としていた感があった安田厩舎だが、さすがに大一番で「きっちりマイル仕様に仕上げて来たな・・・」という印象を持った。
2、レース レースは中団から。好スタートを切ったロードカナロアを、無理なくスッと中団まで下げた岩田騎手の一連の挙動はさすがだったと思う。
道中は隣にいたグランプリボスが頭を上げるなどかなり行きたがっており、それに多少釣られるようなところは見せたものの、全体的にはマイルのペースに良く適応し折り合っていた。
直線入り口までグランプリボスの外にポジションを取り、そこでライバルの進路を上手く塞ぎ狭いところに誘い込むと、自身はそこから一気に外に持ち出し先頭へ。
内よりも外の馬の脚勢が良い競馬となったので、外から伸びてきたダノンシャークに併せる為に、岩田騎手が意図的にロードカナロアを外に導いたのは間違いないだろう。
ただダノンシャークにぶつかってしまった事自体は、岩田騎手にしてみると想定外だったのでは?ぶつかった後に慌てて内に馬を向けているところからも、併せる意図は有ったものの、ぶつかったのは想定外だったのがその挙動から見て取れた。
結果的にこれでショウナンマイティが一瞬ブレーキを踏む形になり、その分追撃を凌ぎ切ったという訳だが、こういった運を引き寄せ、掴み取る強さがないと勝てないのがGⅠレース。
ロードカナロアは実力は当然の事ながら、運をも引き寄せる強さを備えていた。今回の勝利はまさにそういうことだと思う。
3、今後について 距離延長を物ともせず、見事GⅠ4連勝を飾ったロードカナロア。今回の安田記念は近年でもメンバーレベルが高く、また厳しい競馬を克服しての勝利だけに、今後同馬の株が益々上がることは間違いないと思う。
既に昨年末に香港スプリントを制した時点で、日本競馬における歴史的名馬の地位を確立していたロードカナロアだが、今回の勝利でいよいよ殿堂入りしてもおかしくないほどの名声を得ることが出来たのでは?
今後は秋まで休養し、スプリンターズSやマイルCS、香港マイルなどを目標に調整されていくらしいが、この強さなら秋も無敗で駆け抜ける可能性はかなり高いだろう。
この秋一杯で競走生活を引退し、来年から種牡馬入りすることが噂されているロードカナロア。
父キングカメハメハの最良後継種牡馬として最高の形で種牡馬入りする為に、この秋もまずは無事で、そして周囲を圧倒する見事な快進撃を期待したい。
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