前の週のチューリップ賞はフルゲートに満たない出走頭数でしたが、こちらはフルゲート16頭での争いとなったフィリーズレビュー。
ハープスターとの対決を避けた馬同士の争いとなったこのレースですが、見事勝利を挙げたのは牡馬に挑戦した朝日杯FS以来となるベルカントでした。
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■スプリンターとして大成しそうなベルカント テンションはちょっと高めでしたが、馬体の良さは目立っていましたね。
牝馬とは思えないくらい筋肉の発達した馬体をしており、如何にも短い距離で良さそうな馬に見えたベルカント。
馬体を見る限りスプリンターとしての資質は相当高そうで、今後の活躍も相当期待できそうな気がします。
パドックでテンションが高かったこと。そして最内枠を引いたことから、レースでは今までどおり逃げるのではないかと思っていたのですが、武豊騎手は控える戦法を選択しましたね。
結果的にこの判断はズバリでした。見事いきなり結果を出した人馬は賞賛されてしかるべきでしょう。
直線ニホンピロアンバーの内がポッカリ空いた事は幸運でしたが、ロスの無い進路取りでベルカントの脚力を十二分に引き出した武豊騎手はさすが天才!と呼べる騎乗振りでした。
そして今までやったことが無い競馬でも動揺することなく、鞍上の意のままに動いたベルカントの競馬センスの高さには驚きました。前に馬を置いても全く力むところがありませんでしたからね。
実力馬にこうも完璧に立ち回られては、他の馬たちに成す術はありませんね。
ベルカントにとって、今回は勝つべくして勝ったレースだったと思います。
次走はおそらく桜花賞ということになるでしょうが、さすがに1ハロン延長してのGⅠは厳しいかなと思います。
これがオープン特別やGⅢ程度のレースならば、今回のレース振りから窺えるようにこなす下地はあるかと思いますが、GⅠともなるとどうしても適性の差が出るようになりますからね。
本質的にはスプリンターであるベルカントにとって、阪神マイルは正直長いでしょう。良いとこ掲示板では無いでしょうか。
ただスプリンターとしては、今後大成しそうな資質は感じられますね。
牡馬にも決して見劣らない素晴らしい馬体をしているので、このまま力を付けていけば、秋のスプリンターズSでの好走も期待できるのではないでしょうか。
イメージ的にはアストンマーチャンに似た雰囲気を持っているベルカント。
今後の成長が非常に楽しみです。
■末脚はしっかりしているニホンピロアンバー 休み明けでしたが仕上がっていましたし、鞍上の秋山騎手も上手く乗ったと思います。
逃げ馬ですが昨秋の秋明菊賞で速い上がりで勝っている様に、末脚もしっかりしている馬なんですよね。そう考えると今回の粘りも納得できる気がします。
さすがに本番では厳しいでしょうが、今後も短い距離でそれなりの結果を残していく馬ではないでしょうか。
■もうワンパンチ欲しいエスメラルディーナ パドックで見た印象ですが、外国産馬らしく骨太でガッシリとした体型をしていましたね。
仕上がりは出走馬中でも上位の印象を受けましたが、重心が低めで少々硬い筋肉をしているので、平坦のスピード勝負よりもパワーの必要となる馬場で本領を発揮するタイプかなと思いました。
レースでは外を回り続ける形になりましたが、枠順的にもあの乗り方で仕方なかったでしょう。内に潜り込めるタイミングは全くありませんでしたからね。
最後の直線でもジリジリと差は詰めているのですが、一瞬の切れに乏しく前を捉え切れませんでした。この辺はワンペースな馬が多い、アメリカ産馬らしい姿だったでしょうか。
とりあえず権利は得たので桜花賞本番へと向かうことになりそうですが、正攻法の競馬だとちょっと厳しそうですね。思い切った競馬をしてどこまでやれるか?という感じでしょうか。
▼レース回顧後編『本番に向けて立て直しが急務なホウライアキコ』に続く▼
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