みなさん
『左後一白(さこういっぱく)』という言葉をご存知だろうか。
左後一白とは古くから競馬界で使われている言葉で、具体的には馬の特徴を示しており、この場合は左後ろ肢の一部分(大体は管骨から球節、繋ぎにかけて)が白くなっていることを言う。
この馬の特徴を示す『左後一白』という言葉。実は競馬の世界ではもう一つ意味が込められており、それは古くからこの特徴を持つ馬には名馬が多いと言われて続けてきた。
例を挙げれば歴代の三冠馬シンザン、シンボリルドルフ、オルフェーヴルが左後一白だったし、それ以外にもブエナビスタやエピファネイアなど、確かに左後一白の名馬は多い気が・・・。
この一見するとオカルトめいた話に聞こえる
『左後一白には名馬が多い』と言う説。実際の所どうなのだろうか?
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■誰も触れなかったことにメスを入れた
ツイッターで仲良くさせてもらっている友人の一人に、
@cachies_the_nonという人がいるのだが、彼が自分のブログである
『ひとくち餃子』に興味深い記事をPOSTしていた。
▼左後一白は本当に名馬の証なのか。 / ひとくち餃子▼ 上記のリンク先がその記事なのだが、それは今まで説としては唱えられていたものの、誰もデータ的に検証していなかった
『左後一白に名馬が多い』という説を、母数は少ないものの初めてデータを取り数字的に検証してみたというもの。
詳しくはリンク先の記事を読んで欲しいのだが、今回競馬の世界に多く存在する
『データや根拠には乏しいが、昔からそう言われている説』の一つに対し、
@cachies_the_non氏がメスを入れたという事実は、画期的な出来事といっても良いのではないだろうか。
本来ならこういうことはJRAやマスメディアなどが行うべきことなのだろうが、競馬界のタブーに触れるのを恐れてか、提灯記事を書くことには熱心なものの、こういった確信に触れる記事はあまり書かれることは無い。
唯一JRAの内部組織の一つである「競走馬総合研究所」はこういった検証を行っているが、いくつもの重要な研究テーマが常に存在するために、なかなか細かいところまで手が回らないのが実情。
となると、熱心な競馬ファンなどが自発的に調べたりするわけだが・・・。正直手間が掛かるので、腰が引けちゃうのよね(苦笑)
よくもまあ
@cachies_the_non氏はこんな手間が掛かることをしたもんだと、正直感心するばかり。
普段彼を褒めるなんてことはまず無いのだけど、今回は褒めてあげます(笑)
■『左後一白に名馬が多い』説に数字的な裏付けが!?
さて本題に戻るわけだが、
@cachies_the_non氏の記事によれば左後一白の馬に圧倒的なGⅠ馬輩出力がある訳ではないものの、それでも
他の特徴に比べれば高い確率でGⅠ馬を送り出していることが判明したとか。
特に現在日本で現役競走馬として存在しているGⅠ馬36頭の内、全体の4割強、最多8頭が左後一白という数字は、古くから言われている
『左後一白に名馬が多い』という説を、データ的に裏付けていると言えるのでは。
この事実から
@cachies_the_non氏の今回の記事は、
『競馬界の先人たちの言葉は(概ね)正しかった』ということを裏付ける結果になったと言えるだろう。
■これからも競馬に関して勉強し続けたい
私は厩務員時代から馬体を見るのが好きだった。
厩務員を辞め、一競馬ファンとなってからも競馬場に行けばパドックに張り付き、「この馬はレースでどのような走りを見せるだろうか?」といつも想いを馳せている。
ただ馬の形とか筋肉の造りなどを見るのは好きで、そればかりを重要視しながら観察していたのだが、今回言われている
『左後一白に名馬が多い』などという説は、「正直迷信だろ?」と思いまるで重要視していなかった。
ただ今回
@cachies_the_non氏の記事で、数字として一定の裏づけがなされた以上、まったく無視するわけには行かなくなったと言うのが正直な感想である。
いま私も趣味で一口馬主を行っているのだが、やはり走る馬を見出すというのは中々大変だ。
これでも元プロなので、一般の競馬ファンの方々と比べれば相馬眼はあると思うのだが、それでも未勝利一つ勝つ大変さを、日々感じ続けている。
そこで頼りになるのがこういったデータ類。昔はこういったデータ類よりも自分の眼ばかりを信用していた訳だが、それにもやはり限界はある。
馬券もそうだが、使えるものは使わないと勝てるものも勝てなくなるし、自分の視野も狭いままだ。
今回、
@cachies_the_non氏のお陰でまた一つ競馬に関して知識を深めることが出来た。
@cachies_the_non氏には有意義な記事を有難うございますと言いたいし、これからも良い記事期待してます!とプレッシャーも掛けておこうと思う(笑)
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新しいブログ『馬事総論ドットコム』を開設しました。今後はこちらのブログで更新を続けます。
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