少し前の話題になるが、昨年の2歳女王で牝馬クラシックの有力候補である
レッドリヴェールが、桜花賞後は
ダービー参戦を考慮していると言う記事が、デイリースポーツで報じられた。
以前はライバルであるハープスターのダービー参戦の可能性が新聞紙上を賑わしていたが、今度はライバルの方が賑わすことになるとは・・・。
さてこの話、関係者の真意はどこにあるのだろうか?
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レッドリヴェールがダービー参戦を考慮する理由
▼牝馬リヴェールがダービー挑戦へ / デイリースポーツ 今回のレッドリヴェールのダービー参戦の話。
実は馬主である「東京サラブレッドクラブ」のホームページでも、前日ぐらいに「※あくまでも桜花賞の内容、レース後の状態次第ですが、桜花賞後はダービー参戦もひとつの選択肢として検討していきます。」と記載されていて、報道された時は「やっぱり来たか・・・」と思った。
元々はライバルであるハープスターのダービー参戦が、競馬ファンなどの間では熱望されていたのだが、そのハープスターは牝馬クラシック路線に専念することを既に表明している。
「ならばこちらが・・・」と関係者が考えた訳ではないだろうが、オークスで牡馬を含めた世代最強と噂されるハープスターとやり合うよりは、牡馬相手とはいえダービーの方が勝機があると関係者が考えた可能性は否定出来ないだろう。
あとリヴェールは飼い食いがあまり良くない馬なので、一週でも多く間隔を空けたいという理由も考慮されたのかもしれない。
夢と現実の狭間で悩む出資者
今回のレッドリヴェールのダービー参戦と凱旋門賞挑戦の話。競馬ファンや同馬の出資者の中では賛否両論となっているようだ。
私の個人的な意見では、ダービー参戦は面白いのではないかと思う。というのも現状牡馬の有力候補に、「これぞダービー候補!」と言い切れる馬が少ないから。
代表的なのはイスラボニータだろうが、ハープスターとイスラボニータなら(失礼な言い方だが)イスラボニータの方が負かし易い相手だろう。
そう考えればダービー参戦の方が可能性はある。特にダービーが行われる時期は梅雨の時期に重なるので、当日雨でも降れば道悪の鬼であるレッドリヴェールの優位は、ますます動かなくなるのではないだろうか。
凱旋門賞参戦については、何せ先の話し過ぎるので現状では何とも言えないというのが正直なところ。
ただ血統的な話や個体の評価で考えると、凱旋門賞参戦が有力視されるハープスターよりもレッドリヴェールの方が、現地の競馬に対する適性は高い可能性がある。
そう考えると、もしダービー制覇などを達成した暁には競馬ファンの間から待望論が上がることになるだろうが・・・。凱旋門賞は招待レースではないので、費用の負担の問題が出資者に圧し掛かることだろう。
これはあくまで推測だが、大体凱旋門賞遠征に掛かる費用総額は、1頭につき2000万と言われている。
今まではJRAがある程度負担してくれていたようだが、昨今の苦しい台所事情から、JRAは海外遠征の助成金を打ち切ってしまったので、これら全額を馬主側で負担しなければならなくなった。
そうなると易々と「海外遠征します」とは言えなくなる訳で・・・。夢と現実の狭間で悩む競馬関係者も多い筈だ。
もちろん勝てば余裕でペイできるわけだが・・・、相手は世界最高峰のレース。勝機を見出すことすら非常に困難で、お金のことを考えていたらとてもじゃないが遠征など決断出来ないだろう。
つくづく「なぜJRAは助成金を打ち切ってしまったのだ!」と考えてしまうのだが、もうそうなってしまった以上文句を言ってもしょうがない。
レッドリヴェールやハープスターにしても一口クラブの所有馬。実際遠征が現実味を増した時は、クラブや出資会員の間で色々な意見が出ることは間違いない。
果たして夢を取るのか現実を取るのか。外野は負担が生じないので言いたい放題できるが、当事者にとっては金銭的負担が生じる問題だけに、その成り行きを注視したいと思う。
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