ヴィクトリアマイルのレース回顧vol.2。
今回は4着のホエールキャプチャ、5着のキャトルフィーユ、7着のデニムアンドルビー、8着のスマートレイアーについて振り返ってみたい。
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力は出し切ったホエールキャプチャ
年齢を重ねている牝馬なので大きく変わったところは無かったが、相変わらず良い状態だったと思う。出来自体は出走馬中5本の指に入る状態だったのではないだろうか。
今回の4着という結果には色々な見方があるかと思うが、個人的には道中はスムーズに中団で競馬出来ていたし、取り立てて不利等もなかったので、ホエールキャプチャの力は出し切ったのではないかと思っている。
1つ面白いデータがあるのだが、ホエールキャプチャはここまで3年連続ヴィクトリアマイルに出走し、全てのレースを1分32秒4で走破している。
これは非常に珍しい記録だろう。その年によって馬場状態は異なるはずなのに、同じタイムで走り抜けるのだから。
要はこの時計が、ホエールキャプチャの府中マイル戦でのパフォーマンスの限界を示しているのだろう。この時計より遅い決着が見込まれれば勝ち負けになるし、速い時計になると苦しいということだ。
少し単純な論かもしれないが、以上の観点から考えると今回ホエールキャプチャは力を出し切ったと見るのが妥当だろう。変に理由をアレコレ探さずに、力負けだったと見るのが良さそうな気がする。
健闘と言って良いキャトルフィーユ
今回角居厩舎はこのレースに3頭出走させてきたが、出来が一番良かったのはキャトルフィーユだろう。
個人的にはこの条件向きの馬ではないと思っていたが、毛ヅヤも良く馬も軽く見せていたので、パドックでは気になる存在の1頭だった。
レースを見た印象は、ウイリアムズ騎手がしっかりと同馬の長所を出し切ったなというもの。前が止まらない馬場状態でしっかりと先行させ、切れ味には劣るものの最後までジリジリと脚を使い5着という結果は、現状の同馬にとって最上の結果では。
基本小回りコースで機動力を活かす競馬が一番合う馬だけに、府中のマイル戦という誤魔化しの利かない条件でコレだけ走れれば上出来だろう。適条件であればいつ重賞制覇を果たしても不思議ではないほど、力を付けてきていると思う。
不利な条件の中で力は示したデニムアンドルビー
出来は正直そんなに良く映らなかった。といっても悪い出来だったというわけではなく、GⅠに臨むにしては目立たない出来だったという感じなのだが。
前走のドバイシーマクラシックでは驚きの逃げの手にでたデニムアンドルビーだが、今回はいつも通り後方から。しかし今回の前の止まらない馬場状態では、この競馬では厳しかったと思う。
直線ではメンバー中上位の上がり33秒2の脚を駆使して伸びてきたが、7着まで押し上げるのが精一杯。逆によくここまで伸びて来たなと思ったぐらいだ。
適性的にももっと距離が伸びてこその馬だけに、今回の敗戦は全く気にしないで良いと思う。
経験不足が露呈したスマートレイアー
出来は良かったんじゃないかな。素晴らしい!と感嘆するほどではなかったが、出走馬中上位レベルの仕上がりだったのは間違いない。
レースでは中団から。いつもは後方待機が定位置のスマートレイアーだが、今回は前が止まらない馬場状態ということで、武豊騎手も意識的にいつもより前目の競馬を選択したのだと思う。
その狙いは正しかったと思うのだが、結果的に馬群に揉まれる形になり、そういった競馬を経験したことがなかったスマートレイアーには厳しい形になってしまったようだ。
直線でもいつものような脚を見せる場面は全く無かったし、他の馬が寄ってくると怯んでブレーキを掛けてしまう姿を見せていた同馬。
武豊騎手もレース後「気の弱い所がある」とコメントしていたが、ゴール前で一気に下がって行った場面なんかは、気の弱い馬特有の姿だった。
能力は間違いなく勝ち負けレベルのものがあると思うのだが・・・。GⅠは能力だけでは勝てないということだろう。
今回の経験が今後のスマートレイアーにとってプラスになることを期待している。
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