今年の日本ダービーにおいて、最も注目を集めている馬といえば、昨年の2歳女王
レッドリヴェールだろう。
ウオッカ以来となる牝馬によるダービー制覇を目指し、オークスではなくここへと駒を進めてきた同馬。その参戦には賛否両論あるが、大きな注目を集めているのは間違いない。
ハープスターのライバルとして知られ、府中の2400mならばそのライバルをも凌ぐのではないかと言われていたレッドリヴェールが、果たして牡馬相手にどのような競馬を見せるのか。
規格外の牝馬との声も聞こえる同馬のダービー制覇の可能性を、フォトパドックを見ながら考えてみたい。
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レッドリヴェールの馬体診断
馬体の造り
420キロ前後の馬体重しかないとは思えないぐらい、大きく見せる馬。
筋骨隆々というよりはスラッとした馬で、この辺はさすが牝馬だなと思わせるが、それでも肩・トモ共に充分な筋肉量と幅(容量)を持っている。
細く長い首、スラッと伸びた胴体、長めの四肢などを見ると、明らかに距離が伸びて良いタイプだろう。どう見てもマイル戦で高いパフォーマンスを発揮する馬体ではない。
レッドリヴェールといえば極悪馬場となった札幌2歳Sを勝った様に、牝馬とは思えない道悪適性を備えた馬だが、前脚の繋ぎが若干立ち気味で強さを持っており、これがために前脚の掻きこみが強靭で道悪で強さを発揮するのではないだろうか。
馬体的には距離が伸びるのは大歓迎で、軽い造りをした牝馬なので高速馬場への適性も高いだろう。
道悪もこなし、且つ良馬場でも大丈夫。非常に穴の少ない存在だと思う。
出来、仕上がり
今回フォトパドックを見て驚いたのだが、今までにないぐらい馬体を大きく見せている。
レッドリヴェールと言えば非常に小柄な牝馬で、陣営も馬体重の維持に苦労していることで有名だが、フォトパドックを見る限りそんな雰囲気は感じさせない。
現状全体的にふっくらしており、馬体が細くなったようなところは全く見受けられない。
東京への輸送がネックだろうが、言われていたよりは馬体減りを心配しなくても良いのではないだろうか。前走と同じか、増えて出て来る可能性は充分ある。
毛ヅヤに関しては桜花賞の時より良くなっているだろう。もっともっと良くなる余地はあると思うが、そもそも桜花賞の時は85%程度の出来だった。今回は100%は望めないかも知れないが、95%ぐらいの出来では出てこれると思う。
いずれにしても敏感な牝馬なので、当日のパドックでの状態は注視したい。
まとめ
ウオッカ以来となる、牝馬によるダービー制覇を期待されるレッドリヴェールだが、結論から言うとその可能性は充分あると思う。
今回牡馬も含めた中でフォトパドックを見比べてみた訳だが、その中でも雰囲気・格という点で全く見劣らないばかりか、上位3頭に数えられる姿をしていた。
牝馬というのはどうしても華奢で、牡馬と比べると迫力という点で見劣ってしまうのだが、それでも上位に見えるということは、相当な器と言って差し支えない。
またレッドリヴェールの大きな武器といえば、そのどんな状況でもへこたれない屈強な精神力だろう。根性という点では出走馬中1番と言っても過言ではない。
牡馬の中に入っても上位に数えられる競走能力と、類い稀な精神力を併せ持った同馬。舞台適性もピッタリであり、これほど信頼性の高い馬もそうはいない筈だ。
唯一の不安材料といえば、戸崎騎手から福永騎手への乗り代わりだが・・・。規格外の馬だけに、直前で乗り代わった馬はダービーを勝てないというジンクスを覆す可能性はあるだろう。
競馬界最高の祭典でも、堂々たる本命候補。これが筆者のレッドリヴェールに対する、嘘偽りのない評価だ。
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