毎年ダービーの時期になると話題に上がるのが、「今年こそ橋口弘次郎調教師はダービーに勝てるのか?」。
橋口弘次郎調教師のダービーに賭ける情熱といえば、多くの競馬ファンに良く知られているが、ここまで述べ19頭でダービーに挑戦し、4回2着になったことがあるものの、ダービー制覇にはまだ届いていない。
若く見られがちな橋口師も今年で69歳。残されたチャンスはあと僅かだ。もしかしたら今回が最後のダービー制覇のチャンスかもしれない。
その師が大きな期待を賭け、ホースマン人生の全精力を注入しダービーへと送り出すのが、ラジオNIKKEI杯2歳Sの覇者
ワンアンドオンリー。
そのワンアンドオンリーのダービー制覇の可能性を、フォトパドックから検証してみたい。
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ワンアンドオンリーの馬体診断
馬体の造り
一目見て「ハーツクライだなぁー」と感じさせる馬体をしている。
無駄肉の付かない馬体に長い胴体。ハーツクライの中にあるトニービンの血が前面に押し出た、如何にも距離が伸びてこそと感じさせる馬体の造りだ。
以前は腰の甘さを感じさせていたワンアンドオンリーだが、一戦ごとに徐々に良くなってきて、今回は腰嵌りも良く特に気にならないレベルまで来た。これなら大丈夫だろう。
この馬の最大の特徴は、柔軟過ぎるくらいにしなる後脚の繋ぎだろう。パドック動画を見ていただければ分かるのだが、他の馬よりも長く地面を捉え、かつ強く蹴っている。
この柔軟性が直線での末脚に繋がっているのは間違いない。正直ハーツクライ産駒にしてはトモの容量が寂しく、そこに不満を感じるのだが、繋ぎの柔軟さと強靭さでトモの不足を補っている印象を受けた。
反面道悪は明らかにマイナスに出そう。まあ当日は雨の心配はいらない予報みたいなので、そんなに気にする必要はないが。
馬体適性的には府中の2400mはベスト。そう断言しても良いと思う。
出来、仕上がり
非常に薄い肌にピカピカの毛ヅヤ。先の記事でトゥザワールドの状態が素晴らしいと書いたが、ワンアンドオンリーも見劣らないぐらい良い状態に見える。
肩とトモの筋肉の張りも上々。贅沢を言えばもう少しトモに筋肉が付いて欲しいのだが、これは馬体の造り的にこれ以上は望めない感じもするので、まあ仕方がないだろう。
ハーツクライ産駒にしては完成度の高い馬体をしており、現時点でこれ以上の上積みは望めないのではないか?そう思える仕上がりをしている。
まとめ
馬体の造りと仕上がりを総合的に考慮すると、皐月賞で敗れた馬の中で一番イスラボニータに肉薄する可能性が高いのはワンアンドオンリーだろう。
ここ2戦はスタートで失敗し後ろからの競馬を強いられているが、腰の甘さもだいぶ解消されて来たので、今回はまともなスタートを切る可能性はそれなりに高い。
こういう大一番では、スタートに失敗しない限り勝ちに行く競馬を見せるのが横山典弘騎手なので、そういった意味でも皐月賞以上の結果は充分期待できるだろう。
ただ個人的には勝ち切るまではどうかなと思っている。これまた個人的な印象でしかないのだが、どうもGⅠを勝てるような馬には見えないのだ。雰囲気的にGⅡまでは勝てそうに見えるのだけどね。
トゥザワールドの記事でも述べたが、GⅠを勝つ馬というのはどこか雰囲気からして他の馬とは違う。その雰囲気はまだGⅠを勝っていない段階からでも感じさせているものだ。
今まで多くのGⅠ馬のGⅠを勝つ以前のフォトパドックを観てきたが、一部例外を除き殆どの馬が後の活躍が納得できる馬体をしていた。
そういったものをワンアンドオンリーからは全く感じないので、ここは勝ち負けまでは期待できないかなと思っている。
完全に抽象的な評価になって申し訳ないのだが、ワンアンドオンリーは来て2着まで。連下(△)候補の1頭という評価にとどめたい。
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